過去ログ - モバP「天才発明家・池袋晶葉は揺らがない」
1- 20
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/22(金) 12:35:54.15 ID:2VWMQUCT0

本当は答えたい。晶葉は将来こうなって、こんなアイドルになる。
ああいう研究開発をして、天才発明家なんて呼ばれて、それで、それで。

でも、それは、決してやってはいけない。
想いを託してくれた晶葉を、裏切ることになってしまうから。

『ごめん』

ただ、謝るしかなかった。申し訳がなかった。
未来の晶葉のために…この晶葉を、騙していることにもなるのだから。
その中には、確実に後悔の気持ちも、反省の気持ちもこもっていた。

「構わない…誰にだって、答えたくないことだってある」

「だから…別に、構わない」

そう言ってくれる反面、彼女は寂しそうな目をしていた。
口に軽く入っていた髪の毛を払い、軽くストローを吸いながら。
この年齢の子供がする表情だろうか。

彼女はどこまでの孤独を味わってきたのだろう。

天才。
聞こえはいいが、確実に人と格差を生む言葉だ。
神童、鬼才。人は誰しも、表面上は誉めそやす。

けれど、確実に、それを快く思わない人間もいる。
出る杭は打たれる。平凡で、その才能を妬むがゆえの行動で。
それはいけないこと。けれど、確実に存在する事柄だった。

彼女に、そんな顔はさせたくない。
だから…俺は、言葉を選んで、紡ぐ。晶葉の過去を、未来を壊さないように。
ルールに違反して、世界が変わらないように。

世界を構築する、神の琴線に触れないように。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
93Res/90.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice