過去ログ - 美希・雪歩「レディー!」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 21:07:19.52 ID:sFFUNv8Z0
 タクシーを捕まえて向かった先は、地元の自治会館だった。
 既に事務所の車が駐車場に停められている。
 ちょうど、あずさとやよいの出番が始まる時間であった。

 受付を済ませ、美希の手を引き、律子は庁舎内の2階にある大会議室へと向かった。
 扉を開けると、パイプ椅子に座った老人や親子連れの前に設けられたステージに、二人が立っていた。
 ステージの後ろの壁には、『自治会館会議室改装記念ステージ』と書かれた看板が架かっている。
 下の余白には、小さく『765プロダクション 三浦あずさ様、高槻やよい様』とあった。

 およそ60名ほどの観客からは概ね好評のようであり、やよいが『おはよう!!朝ご飯』を、あずさが『9:02pm』を歌うと、大きな拍手が沸いた。
 子供達はやよいの歌が、大人達はあずさの歌が特に気に入ったようである。
 期待通りの仕事を終えた二人を、プロデューサーと律子は暖かく迎えた。

「あら〜、律子さんも来てくれていたんですか〜」
 右頬に手を当て、少し恥ずかしげにあずさは言った。

 小さなライブを終え、興奮気味のやよいがそれに続く。
「うれしいですー!
 あっ、これ自治会館の人たちからもらった、しょ、しょれい? ――しょれい金です!」
 茶封筒に入れられた謝礼金を、やよいはプロデューサーに差し出した。

「あぁ、これはやよいがもらって良いんだよ。しかし、君も良く来てくれたな」
 プロデューサーは、茶封筒を丁寧にやよいの手元に返すと、律子の後ろにいる美希の顔を上から覗き込んでみた。
 美希は、まだ何となく眠そうな顔をしている。



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