182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 03:28:40.91 ID:7LnCOhGJ0
本番を二週間後に控えた日の夜、ジュピターの北斗と翔太は961プロの社長室を訪れていた。
「仕上がりは順調か」
黒井は、二人には目をくれず、デスクの上に置いたオセロを一枚ずつめくっていた。
「何しにきた」
「オーディションスタッフの関係者に聞きました」
北斗が、真剣な面持ちで黒井に迫った。
「あのオーディションで、急にシューズチェックを行ったのは、社長の差し金だったんですね」
「差し金とは―――人聞きの悪い事を」
黒井は、オセロの手を止めた。
「実際に悪い事したんじゃないのかよ。
あの萩原雪歩さんの靴紐が切れたのって、スタッフさんの仕業だよね?」
翔太が、より語気を強めて黒井に問い質した。
黒井は、鼻で笑った。
「仮にそうだとして、それがどうだと言うのだ。
今、こうしてお前達が安穏とトップアイドルの道を歩んでいられるのは、私のおかげなのだぞ。
それが事実であるとするならば、な」
「彼女の靴紐が切れなかったら、俺達は負けていたと?」
北斗の顔が険しくなった。
「なめるなよ。そんな姑息な手を使ってまで勝ちたいだなんて、俺達は決して思わない。
冬馬は特にな」
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