51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:32:36.78 ID:sFFUNv8Z0
「では、『Alice or Guilty』という曲です。ご覧下さい」
961のコーチがジュピターの曲を紹介する。
765側を含め、不思議な緊張感が部屋の中を包んだ。
曲の振り付けは全体的にゆったりしているものの、ジュピターのダンスは一挙手一投足に隙の無さを感じさせた。
指先まで神経を通わせた所作は、いかに過酷な練習を彼らが乗り越えてきたのかを物語るには十分であり、それまでの彼らの言動がハッタリでは無かったことを示した。
途中、翔太がハイキックとバク宙を披露すると、思わず響の口から「おぉっ」という声が漏れた。
「いかがでしたかな? 彼らのダンスは」
曲が終わり、961のコーチが765側に意見を求めた。
響は、何か粗があれば即座に揚げ足を取ろうと躍起になっていたが、特に否定すべき点が見当たらずに唸っている。
一方、雪歩は終始見とれるばかりで、何か気の利いたコメントをする余裕はとても無かった。
「大変素晴らしかったです。大いに勉強させていただきました」
ひとしきりジュピターのダンスを賞賛した後、律子は最後にそう言ってまとめた。
貴音もそれに続く。
「真、良き仕上がりでした。私達も心を新たにし、もっと精進を重ねてまいりたいと思います」
「二度と俺達の前に立つんじゃねぇ。まったく、せっかくの練習時間を無駄にしたぜ」
冬馬は律子達の賞賛に喜ぶ素振りなど微塵も見せず、手をシッシッと振って765側に部屋を出て行くようジェスチャーした。
響は、悔しさのあまり歯軋りをしている。
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