1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 04:03:00.34 ID:3tv8oJSV0
深夜の住宅地だと言うのに、そんな事も勘案しない様なちょっとばかり勇ましい排気音。
このアパートの壁は以前家族と住んでいた家の様にきちんとしたものでないので、
あの車が近づいて来ると家の中にいても分かるのは少しだけ便利。
隣人や階下の住人達に取っては迷惑だろうけど。
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 04:05:06.64 ID:3tv8oJSV0
停止されるエンジン。
それが、行動開始の合図。
私は既にクローゼットから出して床に広げてあったムートンのダッフルコートに袖を通し、
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 04:07:08.56 ID:3tv8oJSV0
アパートの前にはあの排気音の発生源である大柄で伸びやかな形をしたクーペ。
止めたばかりのエンジンはまだ冷えていないのか、
チンチンと言う音を立ててこの寒さにその身体を馴らそうとしている様だった。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 04:08:04.11 ID:3tv8oJSV0
そんな意地悪な発見をしながら、私がドアノブに手をかけようとすると、内側からドアが押し開けられる。
?「どうぞ、お嬢さん…、っと」
運転手は私を紳士的に?エスコートしようとしてくれたのだろうが、
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/28(木) 04:33:22.05 ID:2xj+CQWDO
>>1に何のSSかくらい書いてくれんと何のSSかわからん
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/28(木) 11:15:03.07 ID:OSDA3L4Bo
まるでわからんww
スレタイと雰囲気からするとシリアスとかなのね。
アパートの住人は唯?
運転手は、小柄って事から梓なのかな?
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/28(木) 11:31:07.96 ID:LRFbfEfx0
そして平沢じゃなさそうなんだよな…
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 12:38:57.64 ID:3tv8oJSV0
憂「無理しないで、お姉ちゃん」
唯「えへへ、りっちゃんみたく格好よく決めようとしたけど無理だった」
私は一瞬キョトンとして、お姉ちゃんはそのキョトンとした私を見てキョトンとして、
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 12:39:47.27 ID:3tv8oJSV0
住宅街からバイパスに出る交差点をお姉ちゃんは乱暴にハンドルを切って、アクセルを一気に踏み込む。
私はしっかりシートベルトをしていたけども、予想外の横Gに大きく身体を振られてしまう。
唯「あ、ごめん」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 12:41:01.72 ID:3tv8oJSV0
憂「律さんは、お姉ちゃんに甘いから」
お姉ちゃんは口を尖らして
唯「車を乱暴に扱うのもロックスターっぽさだもん」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 12:44:11.15 ID:3tv8oJSV0
・・・。
あ、聞いた事のないメロディー…。
憂「ね、お姉ちゃん」
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 12:45:15.20 ID:3tv8oJSV0
憂「そっか、じゃあ聴いたのは私が第一号と言う訳だね」
唯「そうそう、憂は何時だって私の一番の評論家と言う訳さ」
私はお姉ちゃんの言い回しがおかしくてクスクスと笑う。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 12:45:54.11 ID:3tv8oJSV0
唯「これでも結構悩んでるんだよー?」
その言葉を発した時、お姉ちゃんは口ではおどけていたけども、目は笑っていない。
私は何となく視線をお姉ちゃんの全身に移して、それで毛先がちょっとだけ傷んでいる事に気付く。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/28(木) 13:39:22.75 ID:oa714hTj0
またまたけいおん将来設定SSか…
下手するとひんしゅく買いそうだから、気を付けた方がいいよ。
出だしの車からしてぶっ飛んでいるけど。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/28(木) 16:42:17.01 ID:L028apzgo
梓みたいな憂いだな
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 21:35:42.83 ID:3tv8oJSV0
唯「…、うーいー…、起ーきてー、ねえ、憂ってばぁー」
何時の間にか寝てしまっていたらしく、私は揺り動かされて目を覚ます。
あの運転の横で眠ってしまうなんて、どうやら自分が思うより社会人と言うのは疲れているものらしい。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 21:36:18.58 ID:3tv8oJSV0
お姉ちゃんは、気分を害した様子もなく外を指差す。
唯「着きました」
窓の外を見ると、そこは冬の海だった。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 21:37:16.51 ID:3tv8oJSV0
何時の間にか先に車外に出たお姉ちゃんは風に吹かれながら、立っていた。
着ているモッズパーカーの裾も随分大きく翻っていて、お姉ちゃんは今にも吹き飛ばされそうに見えたけど、
しっかりと地面に根をはったかの様に身体はビクともしない。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 22:27:25.11 ID:3tv8oJSV0
この大柄なスポーツカーは高級車らしい高い遮音性を発揮してくれたので、お姉ちゃんの声も聞こえない。
でも、私には何と言っているか分かるよ。
だから、ドアを開けて私も冬の海岸に出る。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 22:40:17.59 ID:3tv8oJSV0
お姉ちゃんはそんな私を見ておかしそうにする。
唯「もー、憂ってば私より全然暖かそうな格好してるのに」
憂「急だったから驚いただけだもん…」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/28(木) 23:02:52.69 ID:3tv8oJSV0
お姉ちゃんは、私の反応が思った以上だったのか、今度は思い切り噴き出す。
唯「う、憂ってば、ひゃっだって、あははは…」
憂「うー、そんなイタズラ…、もう子供じゃないんだよっ」
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