26: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:32:08.12 ID:WRQTCoCwo
そして、私の母親は、私の正面に座った。
張り詰める空気。切り出さないといけない。
27: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:33:03.14 ID:WRQTCoCwo
「そうじゃないの」
「私の生まれた場所の話よ」
「それは……どこなの?」
28: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:34:00.10 ID:WRQTCoCwo
再び黙ってしまう。母親。
「そう……知ってしまったのね」
29: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:35:31.98 ID:WRQTCoCwo
アルカディアとは通称、戦術舞踊民族のことを指すとある集落の部族のこと。
彼らは一族で血液が繋がっていて、戦う時には歌を唄いながら戦うとのこと。
正確には戦う時だけでなく、常に歌がある民族だった。
30: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:36:07.40 ID:WRQTCoCwo
優の血?
生きているの?
私は大きく動揺する。
真と萩原さんも真剣に聞いている。
31: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:36:43.96 ID:WRQTCoCwo
しかし、結局優がどこにいるのかはわからないままだった。
私の目的は今は賢者の石について、そしてアルカディアについて知ることだった。
賢者の石の秘密を知る鍵がアルカディアを知ることにあるなら、
32: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:37:14.48 ID:WRQTCoCwo
「ええ」
「……どうして歌を?」
「それはあなたもよくわかっているはずよ」
33: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:37:40.87 ID:WRQTCoCwo
母は続ける。
「だけど、それを悪用しようとしたものが現れたわ。
それがクロイ帝国とナムコ王国。
34: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:38:22.88 ID:WRQTCoCwo
「彼は最後に私達を集落から逃し、追手も来ないようにと
盛大に歌い上げ、襲い来る軍をほぼ一人で壊滅に追い込んだ」
「だけど、そのせいで、私達を逃したせいで逃げ遅れて死んだ」
35: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:39:10.95 ID:WRQTCoCwo
そして、私達はミンゴスという、この村で育った。
記憶があるのはこちらに来てからだったということね。
だから今、この世界に賢者の石を操れる力を持っているのは
36: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:39:40.56 ID:WRQTCoCwo
「今のは!?」
私と真は外に飛び出す。
すると、村長の家があった場所は燃えていた。
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