過去ログ - 劇場版・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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[saga]
2013/03/29(金) 23:39:30.66 ID:4764DHEAO
〜42〜
冥土帰し「傷口はどうだい?」
上条「あっ、熱も痛みも特に」
翌朝、上条は左肩と後頭部に包帯を巻いて自販機へコーヒーを買いに行き、休憩中の冥土帰しと出会した。
冥土帰し「僕の痛み止めは特別だからね?。頭の具合の方は?」
上条「悪いですけど……」
冥土帰し「いやそうじゃなくてね?眩暈であったり吐き気は?」
上条「それならないっす」
その冥土帰しも上条を診察して驚かされたのだ。全ての銃弾が『奇跡的』に重要な血管をセンチ単位……
否、ミリ単位で避けて突き抜けていた事に。それを聞いて上条もまた苦笑した。鳴護の歌のお陰かなと。
今、上条は自動人形に強かに打ちつけられた後頭部を診察されている。幸いにも挫傷や出血はなかった。
冥土帰し「それは良かった。当たり前の事だが、頭部、というより脳というのは繊細なものだからね?」
上条「インデックスの時もそう言ってたっけ。なあ、先生……」
冥土帰し「うん?」
上条「脳、って言うか失われた記憶って取り戻せないのかな?」
小窓より朝風を受ける上条が朝光を浴びる冥土帰しに問い掛ける。インデックスや鳴護の記憶について。
それに対して冥土帰しは答える。同一の症例から全一の結果が出るとは限らないと。それほどまでに――
冥土帰し「脳という分野は、この学園都市にあってさえ未だブラックボックスが多い。DNAと並んでね」
脳という分野は繊細を極める。今冥土帰しが受け持っている『患者』も上条と同じように銃弾を受けた。
冥土帰し「中でも、内外から負わされた傷が脳にもたらすダメージは思いもよらぬ影響を与える事がある」
結果として演算能力、歩行能力、言語能力を失ったそれすらも一例に過ぎない。そして冥土帰しは続ける。
冥土帰し「動く物体、例えば街中を歩いている人間が見えず建物のような静物以外を認識出来ない症例や」
上条「………………」
冥土帰し「或いは、特定の周波数の旋律や言語を音として正常に認識出来ない音アレルギーとも言うべき症例もあったりしてね」
上条「……それ、治せないのか?」
その時、上条の脳裏に過ぎるは鳴護の歌声に錯乱した少女の姿。
冥土帰し「――僕を誰だと思っている?」
「お花お花!ってミサカはミサカは売店に駆け込んでみたり!」
そしてどこからか、杖を突く音と子供の足音が遠ざかって行き。
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