過去ログ - 劇場版・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/29(金) 23:55:08.61 ID:4764DHEAO
〜54〜

神裂「くっ!」

上条「今だ!」

鳴護「うん!」

ステイル「逃がさん!」

黄泉川がヘリより神裂に暴動鎮圧用プラスチック弾頭ゴム弾をバラまき、牽制する中ステイルが肉薄する。
立っていられないほどの向かい風さえ焼き尽くす業火を、上条は片膝立ちになりながら右手で打ち消した。
その腰には両手でしがみつく鳴護の帽子が吹き飛ばされ、モノレール上から市街地へと風に攫われて行く。

上条「ステイル!」

ステイル「君もしつこい男だな上条当麻!鳴護アリサを渡せ!」

上条「巫山戯んな!なんでアリサ一人の為に戦争が起きるんだ!“聖人”かも知れないってだけでそんな馬鹿げた話が通るか!」

左半身が赤く染まるほどの銃創に上条は血色を失いかけた白い唇を噛み締めてステイルと対峙していた。
長くは持たないしそんなに甘い相手ではない。黄泉川が神裂を押さえていてくれなければ今この瞬間も。

ステイル「もはやそんなレベルじゃあ終わらないんだ!彼女がそこにいるだけで北半球が吹き飛ぶんだ!」

上条「!?」

ステイル「あのエンデュミオンを神殿に仕立て“奇蹟の歌声”を持つ生贄を捧げる事で発動する大量破壊兵器をも凌ぐ術式だ!」

上条「ぐっ!?」

黄泉川の地上掃射を神裂が令刀を風車のように回転させて全て防ぎ、逆に切り飛ばして叩き返して行く。
ステイルも追い風を利用して上条へ炎剣を振り下ろし、右手で防ぐ事で空いたボディを前蹴りを放った。
それによって鳴護も二車両目から三車両目に吹き飛ばされて転げ、上条は受け身すら取れずに仰臥して。

上条「……逃げ、ろ!」

鳴護「――当麻君!!」

ステイル「冥土の土産に教えてやろう。彼女をトリガーとして」

その術式を組み上げようとする魔術師の名をステイルが口に――

ガクン

ステイル「!?」

しようとした瞬間モノレールの連結部が先頭から第三車両を残して切り離され、ステイルが取り残されて。

シャットアウラ「終わりだ!」

運転席に取り付いた機動兵器より、レールウェイに無数のレアアースペレットがバラまかれて点火された。

ステイル「しまっ!?」

神裂「ステイル!!?」

取り残された車体とレールウェイが暴落しステイルと神裂が脱落して行くのを上条は霞む視界で見送った。

上条「……マジかよ」

突きつけられる、シャットアウラの冷めた眼差しと銃口と銃剣。




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