過去ログ - 劇場版・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/29(金) 23:55:34.34 ID:4764DHEAO
〜55〜

ひた走るモノレール上にて、血染めで仰臥する上条の頭部に向けられるシャットアウラの拳銃と眼差し。

上条「――ぐああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

その瞬間、シャットアウラは頭部ではなく右手を撃ち抜き、上条が焼け付く痛みにもんどり打って転げ。

シャットアウラ「――貴様には借りがある。だから命だけは助けてやる。鳴護アリサを我々が貰い受ける」

鳴護「当麻君を撃たないで!あたしはどうなってもいいから!」

沈黙をシャットアウラが破り、静寂を上条が破り、鳴護が血溜まりに沈む上条を庇うように両手を広げる。
そんな鳴護にシャットアウラの眉間に皺が刻まれ、鳴護も眉根を寄せながら頭を振ると涙が風に運ばれた。

鳴護「よくわかんないけど、その怪我も、皆が争うのも、あたしがいるから、あたしが歌おうとするから」

上条「違う!」

鳴護「あたしがいると何億人って言う人が死ぬんでしょ!?なら、あたしはもう歌わない!歌えないよ!」

レディリー『それは困るわ。あなたには歌ってもらわないとね』

泣き叫ぶ鳴護、怒鳴り返す上条、眉を顰めるシャットアウラを運ぶモノレール上に響き渡る涼やかな声音。
それは運転席に取り付いた機動兵器の光学迷彩を応用してソリッドビジョンとして映し出される『少女』。

鳴護「……レディリー、レディリー=タングルロード、社長?」

レディリー『貴女が歌わないと言うなら搦め手を使う他ないわ。これを見てもまだそう言えるのかしら?』

レディリーと共に映し出されるは鳴護が引き取られた施設。そしてそれらを囲む夜戦服に身を包む私兵達。

少年『た、助けて!』

少女『撃たないで!』

鳴護「みんな!!?」

レディリーが進めていた搦め手とは見ず知らずの数千人の観客よりも効果的な見知った数十人の人質だ。
皆一様に怯えきっており、私兵集団はおよそ一個小隊。今から救出に向かっても時間的に間に合わない。

鳴護『わかった!今からそっちに行くね!皆の分あるからね!』

それは契約を結ぶ際に交わした取り決め。それは施設の少年少女をデビューライブへ招きたいという物。

禁書目録『あれ?』

そしてサポートガールを務めたインデックスが首を傾げたのは、彼等がライブに訪れていたためであり。

上条「……テメエ!」

――それは奇しくも麦野と上条が地下に潜っていた時の出来事。




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