過去ログ - 劇場版・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/29(金) 22:52:17.45 ID:4764DHEAO
〜5〜

鳴護「本物なんて初めて言われたかも知れない。何か嬉しいな」

禁書目録「本物だよ!聞いている人の心を動かすのに科学も魔術も肌の色も言葉の壁も関係ないからね!」

鳴護「魔術?」

上条「(インデックス!)いっ、いやお前の歌ってそれくらい人に夢や希望や感動をくれるなって話だよ」

ここから二時の方向に一人、人混みに紛れて二人こっちを見てる連中がいる。どこの連中かはわからない。
鏡張りのビル群に目だけ動かす。まばたきはしない。見逃す恐れがある。いた、三角帽子の魔女もどきだ。
それから、懐かしい古巣を思わせるドロの匂いとドブの臭いがする。プルースト効果よりもはっきりとね。

鳴護「夢か。あたしにも叶えたい夢があるの。聞いてくれる?」

禁書目録「うん!」

鳴護「いつかね、大きな場所であたしの歌を届けたいの。それがあたしの夢かな?」

上条「大きな場所って言うと第七学区の帝都ドームとかもうすぐ完成する“エンデュミオン”みたいな?」

鳴護「そう。この間そのオービット・ポータル社のオーディション受けて今結果待ちなの。望み薄だけど」

だとすればこの中の誰が狙いかしら?8月31日の時みたいにインデックスを狙う魔術師か、或いは私か。

鳴護「あっ、電話だ。ごめんなさいちょっと出ても良いかな?」

上条・禁書目録「「どうぞどうぞ」」

鳴護が電話に出て、当麻達の間に弛緩した空気が流れるのに反比例して人混みにいる連中の緊張が増した。
見なくても肌身で感じる。背中にも目がついてなきゃ、いつ殺されるかわからない世界で長く生き過ぎた。

鳴護「はい、はい、そうです、ええ、ありがとうございます!」

一瞬、鳴護が電話越しに何かサインを送ってるかと思ったけど。

鳴護「と、当麻君インデックスちゃん、あたし受かっちゃった」

上条「受かったって、まさかさっき言ってたエンデュミオンの」

鳴護「あたしの歌がキャンペーンソングに選ばれたんだって!」

でもそれは杞憂だった。インデックスと手を取り合って喜んでいる様子にも筋肉の強張りは読み取れない。

禁書目録「やったね!お目出度い事にお祝い事は付き物かも!とうま、しずり、皆でご飯食べに行こう?」

上条「おっ、おう!そうだな、未来のトップアーティストに!」

成る程、狙いはこいつか。




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