過去ログ - 小梅「いあいあm@ster」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/30(土) 23:00:12.09 ID:Ir41JyUAO
 その日から、愛梨さんは姿を消しました。

 ちひろさんたちがメールと手紙と電話をあちこちに飛ばしていて、本人不在のまま活動休止の旨が会見で告げられ、警察に秘密裏に捜索願が出され。

 私は、貴音さんと、お茶をしています。
 回転寿司で。

「最近の回転寿司は、深海魚を使っていないそうですね。少し残念でもあります。あの面妖な姿から紡ぎだされる味わいを、私は知らないのですから」
「はあ」
「して、白坂小梅。今日は如何なさいましたか」
 と、ねぎとろをぱくり。
「よくない、えっと、人間にとって、ですけど……、よくないものが……刺激されています」
「……ほう」
 最近端末を使った注文の仕方を覚えたのだと、ほこらしげに味噌汁を追加。
「空に歩むものは、人を攫います……けれど、交通事故にあ、あうよりはずっと少ない、です。危ないのは、えっと、その、そういうもの、が近くにあると、えっと、空気が、そういうもの、に、親和して」
「ええ、それは始まりに過ぎないのでしょうね。『あいであろーる』は、進行度とともに、成功率を上げますから。……して、貴女はそれを、どうしたいのですか?」
 炙りサーモンとえびアボカドと鰯と茶碗蒸しだったものたちを、わきによせます。
 私は、何のかわからない、えんがわを、飲み込んで。
「そういうの、好き、です」
「…………」
「でも、……でも、事務所のみんな、も、好き、だから」
「思うように為しなさい。話し相手くらいには、なれましょう」
「はい」

「えー、スシ食べたの? ナターリアもスシ、食べたい!」
「え、えっと、うん」
「行こうヨ」
「え、えぇーっ」


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