31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/03(水) 12:22:46.06 ID:EuqbBaP2O
りょーかい
32: ◆3feiQFueVc[saga]
2013/04/03(水) 21:28:18.75 ID:JjS9baYAO
2
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/03(水) 21:40:46.15 ID:JjS9baYAO
彼女は紫色の暫定キノコを家に連れ帰ると、その声に従い親身になって世話をした。湿度を整え、土を酸性に保ち、甲虫の殻を砕いて混ぜた。ビニールの仕切りをくぐり、キノコの栽培室に用意された予備のスペースに腐葉土を敷き詰め、好気性細菌の株を植えて環境を整え、植え替えて日夜語りかけた。
その甲斐あってか、暫定キノコはほどなく瑞々しく膨らみ、キチンにハリが戻り、いくつも瘤が生まれ、さながら蝉の蛹が直立したような姿に成長していった。
「な、なんか、あたしのファンが『エイボンの末裔』自称してるんですけど……なんですか……いぢめですか……ま、魔術とか、むー↑りぃー↓……なんですケド……」
「いいじゃん、それならだらっとしたパフォーマンスできて……杏、なんでニートアイドルって売りなのにあんな踊らなきゃなんないのかとか思うよね。思うよね」
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/03(水) 21:54:10.46 ID:JjS9baYAO
十時愛梨失踪の真相は、凛と小梅しか知らない。のあや貴音たちも、何も言わなかった。凛はソロで活動を再開し、成績も好調だった。しかし、実家から事務所に、数日に一度、夜遊びに出掛けているようだと相談があったらしい。
「り、凛さん」
「ねえ、あの時、私はもう、愛梨から夢のこと、聞いてたんだよ」
「え、えっと、その……」
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/03(水) 22:13:09.65 ID:JjS9baYAO
「あらぁ、輝子ちゃん、今日はもう、帰るの?」
「あ、ま、まゆ……フヒヒ、空気の私の動向に気付くとは……あ、はい、えっと、キノコの世話……デス。ハイ」
「そう……。ううん、いいの。お疲れ様、気をつけて帰ってね」
「あ、はい、お疲れ様です……フフ」
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/03(水) 22:22:49.44 ID:JjS9baYAO
「……ナナはー、どうにもいやな予感がしますねー」
「ピンチか!? ピンチはチャンス! 正義の少女がピンチのとき……空より白き騎手が舞い降りる!」
「そう……弩級の……ラスボスみたいな」
「そうか……それは大変だな。アタシももっと頑張らないと!」
「ナナも、少しウサミン星で調べものがしたいです」
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/03(水) 22:36:57.56 ID:JjS9baYAO
のあに誘われて、小梅はカフェにやってきていた。自然光を多く取り込むデザインのシックな装いの店は不慣れで、借りてきた猫のようにきょろきょろと見回す、そのたびに両手を添えたアイスモカの氷がからころと涼しげな音を立てる。
「そんな怖い目を、しないでほしいわ……と言っても、無理な相談なのでしょうけれど」
「え、そ、そんな……睨んでたつもりは」
「ゆっくり話をしよう、と、言ったわね」
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/03(水) 22:49:22.09 ID:HLmzUEaio
いろいろ絡んでるのかなあ……。
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/03(水) 22:50:29.41 ID:JjS9baYAO
「保留、です。愛梨さんはばけものになりはてたわ、わけじゃないから、無条件に、そうはできないし……でも、凛さんは、泣いていたから」
「そう」
「で、でも、近くに『ある』というのは、えっと、危ない、気が」
「そうね……見続けるというのは、触れ続けるというのは、そのものについて知り続けることにつながるわ。その知識を足かけに、その恐怖を通り道に、精神を蝕み、脳髄を通り抜け、眼球を食い破り、やがてもっと大きなものが表出することになる」
「あんまり、えっと、リアルでスプラッターは、大変そうだし……見たくない、です、うん」
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/03(水) 22:51:19.41 ID:EuqbBaP2O
ハッピーエンドになってほしいけどクトゥルフだから難しいな…
ってか役4名ほど次の犠牲者(?)になりそうなのが…
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/03(水) 22:57:08.08 ID:JjS9baYAO
「かーなしーみーのうーらがーわにはなにがあーるーのー……なみださえーこーりつく」
「菜々さん」
「あっ、はーい」
「休暇申請、特に問題ありません。このくらいの期間なら、先録りで対応できますし、仕事に穴があくこともないでしょう」
「ありがとうございます♪」
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