過去ログ - 大学教授「私がアイドルのプロデューサーだと」
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103:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/07(日) 19:26:56.66 ID:TDQpRCMoO
続きまだー?


104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/22(月) 01:52:14.48 ID:foG8T6nJO
止まってしまったのかな?


105: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/05/11(土) 06:03:10.36 ID:UT94v6DA0
この上ない計らいであるが、大手であるこのプロダクションの懐の大きさ、そして高木の剛腕あってのものだろうことは容易に想像できた。

「えらく懐の大きな会社だな。独立するプロデューサーにここまで目をかけるとは」


106: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/05/11(土) 06:05:45.27 ID:UT94v6DA0
「まあ、30年もいればいろいろな貸しができるものなのだよ。それよりも、これらのレッスンや講習は君がプロダクションに入れない以上、もちろん無料ではない。私が全額出したいところだが、あいにくそんな金ははなくてね、半々ということでどうだろう」

意地の悪い笑みを浮かべて高木は言った。この30年間のことはお互いに知らないことも多いので、深くは聞かないことにした。レッスン料などについては、問題はない。独り身で分不相応の給料をいただいているし、金にある程度の余裕はあった。


107: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/05/11(土) 06:08:49.11 ID:UT94v6DA0
「構わないよ。しかし、私を評論家としてテレビに出していくつもりのようだが、私はタレントのような真似をするつもりはないぞ」


評論家として専門でもないことをペラペラ話すことも躊躇われたが、最近の私立大学によく見られる、大学の体面に泥を塗るようなタレント教授にはなりたくない。


108: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/05/11(土) 06:09:52.11 ID:UT94v6DA0
高木は微笑んで、

「まず、君には真面目な討論番組の評論家として活動してもらうつもりだ。既にレギュラーが決まっている。君は評論家としての信用を得るには十分な経歴と実績がある。もちろん、これから先彼らの信用を保つのは君の発言次第だが、君なら上手くやってくれると信じているよ。
君は専門でもないことをペラペラ話すことには抵抗があるだろうが、そこは我慢して欲しい。君なら大学の名を背負って、上手く発言する事ができるはずだ」


109: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/05/11(土) 06:11:24.21 ID:UT94v6DA0
高木はそこで一息つき、甘いコーヒーを啜った。

「もちろん、私はこうした討論番組だけに君を出演させる訳ではない。報道番組の解説者はもちろんのこと、バラエティ番組にも手を広げたい。アイドルの人気が爆発的に伸びるのはバラエティ番組によることが多いからね。君が昨今のタレントじみた教授に嫌悪感を抱いているのは分かっている。アイドルも一度色物として見られたら、もうお終いだ。しかし、バラエティ番組に出る以上は、一種タレントのようなキャラクターがなければならない。君には申し訳ないが、ある程度のプライドは捨ててもらいたい」


110: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/05/11(土) 06:12:50.28 ID:UT94v6DA0
そう言って高木は頭を下げた。
「君をテレビに出すのは君に経験を積んで欲しいこともあるが、何より芸能界での知り合いを増やして欲しいのだよ。番組の出演者だけでなく、芸能界に携わる全ての人と関わって欲しい。いわゆるコネというやつだね。この業界ではコネが物を言う。如何に多くの人と知り合い、気に入ってもらうかだ。普通は私のように長い時間をかけて作っていくものだが、君には時間がない。そこで君自身が表舞台に出ることが一番の方法だと思ってね。また、テレビだけではなく、ラジオやインターネットを使ってみようとも思っている。
うちのプロダクションには京都に支部があるのだが、それはまあ、芸能人の卵を育てている所でね。そこからも仕事が回るようにしておこう。様々なレッスンと共に、芸能活動と大学の仕事という三足のワラジだ。負担は多かろうが、こちらもできる限りサポートしていくつもりだ。もちろん表面上では君は個人として活動することになるがね」


111: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/05/11(土) 06:14:46.09 ID:UT94v6DA0
そう言うと、高木は私の様子を伺うように見つめた。
時間がない、そうである。日高舞はたった半年でトップアイドルの座に登ったというが、それはその才能の上に高度なレッスンや、所属していたプロダクションやプロデューサーの芸能界につながる太いパイプがあったからであろう。しかし、これからアイドルのプロデューサーになる私は全てがゼロからのスタートだ。この年まで音楽やダンスには縁がなかったし、高木のようにあっという間に討論番組のレギュラー枠を取れるようなコネもない。


112: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/05/11(土) 06:15:52.23 ID:UT94v6DA0
あまりに遅すぎるのだ。ならば死に物狂いでやるしかない。たとえ大学の体面に泥を塗ることになろうとも、芸能界の荒波に乗っていかなければならない。そのためには私のつまらないプライドは捨てる必要がある。

「構わないさ。お前の思う通りにしてくれればいい。それで、私はどんなキャラクターになればいいのかね」

この言葉を聞くと高木は微笑んで、私がレギュラーを務めることになるという討論番組の詳細を渡した


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