過去ログ - 大学教授「私がアイドルのプロデューサーだと」
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42: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/03/31(日) 17:37:35.28 ID:KMurB9r40
クラシックにはいくらかのたしなみがあったが、音楽にはお世辞にも素養があるとは言えない。
ダンスについても、能や歌舞伎はよく観るが、昨今のダンスには縁がなく、なにより私自身が何か踊ったこともないし、これから踊ることもないと考えると、不安は膨らむばかりであった。
それでも50という年でアイドルのプロデューサーをしようと決めたのは、高木と仕事ができること、そして何より無限の可能性をもつというアイドルを育てたい、輝かせたいと思ったからだ。


43: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/03/31(日) 17:39:32.62 ID:KMurB9r40
これまで大学でも多くの素晴らしい才能をもった学生を育てる機会に恵まれた。卒業後政治家や評論家、企業経営者などとして活躍している者も多くいる。
しかし、その誰も高校時代に出会った高木を超える才能を持ってはいなかった。その高木が無限大だ、と言う才能をもつアイドルに純粋に興味があった。


44: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/03/31(日) 17:42:07.49 ID:KMurB9r40
とはいえ、すぐに大学を辞め、プロデューサーになることができるわけではなかった。
大学を辞めるとなると、4、5年単位でシラバスその他を組んでいる大学側に多大な迷惑をかけることになってしまう。私個人としてもやり残した研究もあったし、何よりも、今私が育てている学生を見捨てることはできなかった。


45: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/03/31(日) 17:43:54.57 ID:KMurB9r40
結局、学部長や総長との話し合いの末、来年度の入学生からは講座をもたないこと、高木が独立するという2年後までは大学教授の職を続けることが決定された。
それでもかなりの学生を途中で見捨てることになってしまったが、助教授の水谷が面倒を見てくれるそうだ。彼は私の後任として教授職につくはずで、「...私に任せてください?」と言っていたが、彼であれば何の心配もいらないだろう。


46: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/03/31(日) 17:45:10.55 ID:KMurB9r40
そうして大学を辞める段取りを整え、会談から2ヶ月経った先ごろ、高木は急に私を東京に呼び出した。彼が独立するまでのプロセスと、私のプロデュース業の展望について話がしたい、ということだった。
プロデューサーになる決意はしたものの、これから先どうなるのかは全く分からない。しかし、不安はあったが、高木なら必ず上手くやるという確信があったし、その高木の計画がどのようなものか見るのが楽しみであった。


47: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/03/31(日) 17:47:10.23 ID:KMurB9r40
それから私は駅で買った新聞を取り出した。一面に出ているのは、私が研究室でかけているラジオから流れていたニュースと大して変わりはない。
読み進めていくと、私の知人の一人である与党議員の記事があった。脱税疑惑をかけられているようだ。実際、脱税していても不思議ではないだろう。政界には知人も多いが、懐で何を考えているか分からない人物も多い。派閥間の闘争などもよく聞く話だ。


48: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/03/31(日) 17:49:03.06 ID:KMurB9r40
急患だ。
どのくらいかかるか分からん


49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/31(日) 21:33:23.90 ID:VyKf6GzIo
待ってるよ


50: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/04/01(月) 06:19:03.37 ID:Py/NZ84y0
test


51: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/04/01(月) 06:21:27.49 ID:Py/NZ84y0
スポーツ面には格闘家のステゴロ・ザウラーが700戦連続勝利の記録を達成したことが大きく書かれていた。昨日、日本で試合が行われたらしく、対戦した菊地真一という人物も健闘したらしい。


52: ◆HdrJTu3Tbs[saga]
2013/04/01(月) 06:22:50.01 ID:Py/NZ84y0
新幹線が発車してしばらくたったころ、私に声をかける者がいた。
新聞から顔を上げると、非常に小柄な少女で、つやつやした綺麗な髪を耳の下で三つ編みにして二つのおさげにしている。前髪は少女らしく切り揃えられ、頭のてっぺんからは小さなくせ毛が木の芽のようにぴょこんと両側に開いていた。12、3歳くらいかと思われたが楕円形の眼鏡をした顔は非常に落ち着きがあり、大人びた様子も漂わせている。不思議な少女だ、と一目見て思った。


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