過去ログ - 大学教授「私がアイドルのプロデューサーだと」
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 06:41:40.10 ID:Py/NZ84y0
話に興じている内に、新幹線は富士山を窓側に捉えていた。
「ああ、富士山が見えますよ。私などには見慣れたものですが、やはりいつ見ても美しいものです」
そう言うと彼女は、はっと窓の外を見たあと恥ずかしそうに言った。
以下略
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 06:42:41.93 ID:Py/NZ84y0
そう言えば、私は大柄な方である。横は高木ほど広くはないが、身長はかなりある。小柄な彼女からは、私が富士山に被って見えないのだろう。
「はい、はい。分かりました。」
そう言って窓側の席を譲る。年不相応に落ち着いて見える彼女だが、富士山を見る目の輝きは、まるで小学生の女の子のようだった。
以下略
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 06:44:00.79 ID:Py/NZ84y0
私たちはその後もたくさんの話をした。意外にも彼女は少女漫画を好むようで、鞄には数冊の漫画を忍ばせていた。
私はその内の一冊を借りて少し読んでみた。私は昔から漫画やアニメには疎かったが、最近の若者の流行はこうしたサブカルチャーであるらしい。後学のためにも、と思って読んでみると、なかなか面白かった。
些か性描写が過ぎると思われたが、秋月さんを見ると顔を真っ赤にさせていたので、自覚はあるようだ。
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 06:48:00.18 ID:Py/NZ84y0
驚いたのは、彼女がコンピュータに詳しいことであった。
大学、特に文科型はアナログ志向があり、私が本格的にコンピュータに手を出したのOSWin95からだったが、最近は助教授の水谷がやたらとコンピュータに詳しいこともあって、無駄に知識がついていた。彼女は3.1、DOSさらには8001のN-basicまでと話題が豊富だった
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 06:50:40.50 ID:Py/NZ84y0
また、私などは本体の社名とロゴでありがたがるものだが、彼女は一つ一つのパーツにも気を使うようで、苗字が一緒のあの大手と何か関係があるのかと思ったので聞いてみると、その大手とは違うらしいが、親御さんもコンピュータ関係の店を経営しているそうだ。
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 06:54:47.85 ID:Py/NZ84y0
彼女との会話は実に楽しいものであった。新たな知識を得るには人と語り合うことが最高の手段である、と誰かが言っていたが、新たな知識を得ること、つまり人と語り合うことは私の最高の楽しみの一つであった。
東京に着いたのは9時過ぎであった。これから自宅に帰るという秋月さんの背中はとても小さく、一人で行かせるのもどうかと思ったが、彼女はしっかりしているし、ご両親もそれを分かって一人で帰したのだから、と考え直して彼女とは駅で別れることにした。
「ありがとうございました」と言って背を向けた彼女はやはり小さく頼りげなく見えたが、高木との約束の時間も近いので、私はタクシーを拾うべく出口へと足を向けた。
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 06:56:04.91 ID:Py/NZ84y0
新幹線の中まで
終わり
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 22:01:57.13 ID:Py/NZ84y0
test
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 22:03:08.79 ID:Py/NZ84y0
プロダクションは都心のビルだった。高木は中堅プロダクションだといっていたが、どう見ても中堅ではなさそうだ。ワンフロア貸し切りという訳ではなく、この六階建てのビル全てが事務所のようで、どうやらレッスン場も一つ併設してあるらしい。
私は少し気後れしたが、思えば毎日通っている大学に比べれば、大したことはなかった
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 22:05:37.95 ID:Py/NZ84y0
入り口を抜けて左右をみると、このプロダクションに所属している芸能人のポスターやパンフレットが置いてある。歌手、俳優、アイドル、スポーツ選手、声優、芸人など職種は多岐にわたっている。その中には私も知っている顔も幾つかあった。私はパンフレットを一つ二つ取ってフロントへ向かった。
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◆HdrJTu3Tbs
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2013/04/01(月) 22:07:07.63 ID:Py/NZ84y0
フロントの女性に高木を呼んでもらい、ラウンジのソファに腰を下ろした。
今、10時過ぎという頃合である。芸能プロダクションというからにはもっと騒々しいものだと思っていたが、確かに人の往来は激しいものの意外にも落ち着いた雰囲気が漂っており、拍子抜けであった
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