過去ログ - ほむら「ワルプルギスの夜が来る」
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82: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:55:13.28 ID:AqaLWW9r0
そんな話をしていると、ベランダからほむらが入ってきた。
「よう、もういいのか?」
83: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:55:51.65 ID:AqaLWW9r0
「ええ、勿論」
「ああ」
84: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:56:25.05 ID:AqaLWW9r0
ほむらは、泣いていた。自分の情けなさと恐怖に泣いていた。
「あったりまえでしょ、ほむらはあたしの嫁になるんだから離すわけないじゃん」
85: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:56:54.53 ID:AqaLWW9r0
「かつてこの世界には、魔獣という概念はなかった。その代わりに魔法少女の敵として存在したのが魔女。この世界でひときわ大きな魔獣の結界があったところは、以前の世界で魔女の結界があった場所と一致するの。
魔女は魔獣とは大きく性質を異にする。一つの結界の中に一体きりで、使い魔を使役して人を襲う。
一体一体に個性もあるわ。
86: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:57:44.28 ID:AqaLWW9r0
「魔法少女が魔女に、ね。そりゃひどい話だ」
「うん。そうすると、あたしがオクタヴィアかな?」
87: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:58:13.41 ID:AqaLWW9r0
「そう。なら、もっとほかの魔女の名前を言えばよかったかしら。まあいいわ。
それで、かつての世界では魔法少女は魔女になる運命だった。しかし、私が廻ったひとつ前の時間軸で転機が訪れたの。
その転機を起こしたのが、鹿目まどかよ。
私は彼女を守るため、何度も何度も時間を繰り返した。その過程であなたたちと敵対することも、見捨てることも、手にかけることもあったわ」
88: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:58:40.47 ID:AqaLWW9r0
確かに、普通なら信じないだろう。あたし達が信用したのは、根底に初対面の時の狼狽と、鹿目ってやつの名前を出した時の悲しそうな背中があったからだ。
「まどか自体は普通の家庭の普通の女の子よ。少し優しすぎるだけの、普通の。
89: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:59:15.14 ID:AqaLWW9r0
「つまり、アタシたちが魔女にならないのはそのまどかってやつのお蔭なのか」
「ええ、そうよ」
90: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 19:59:53.34 ID:AqaLWW9r0
「はー、ここで話し合っても埒があかないな。とりあえずどっちも対応できるようにしとこうぜ。
ただアタシは、きっとそのまどかってやつが現れるんじゃないかって思う。世界を救って、最後には親友のピンチに駆けつける。そういうもんじゃん?『最後に愛と勇気が勝つストーリー』ってのは」
91: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 20:00:29.87 ID:AqaLWW9r0
「そういえば、少し話は変わるのだけれど、私は実はこの時間軸の記憶も持っているの」
「それってどういうこと?」
92: ◆YfJASHZQTM[saga]
2013/03/31(日) 20:00:56.98 ID:AqaLWW9r0
結局その日はそのまま全員寝ちまって、ワルプルギスの夜の対策をし始めたのは翌日からだった。
主に、魔女が出た場合の対策。ほむらが持っていたワルプルギスの夜の資料を基に話し合いを重ねた。
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