過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/05/31(金) 00:02:48.86 ID:Ip6KJfEp0
「ねぇ、私の無様なところが見たいのならいくらでも見せてあげる。
公衆の面前で土下座したっていいし、死ぬほど頭を下げるし、靴底を舐めたっていい。
序列第三位っていう座だって欲しいならあげるわよ!! “そんな程度”で戦いが終わるならいくらでも投げ捨ててやるわよ!!
何だってやってやる!! プライドなんて犬に食わせろ。序列なんてドブにでも捨ててしまえ。称号なんていくらでも泣かせろ!!」
それは御坂美琴の本心だった。
常盤台という名門校に属し、血の滲む努力の果てに超能力者の第三位を勝ち取り、けれどまだ一四歳の中学生。
そんな彼女が必要なら全てを投げ捨てると言ったのだ。
何年もの時間をかけて得た第三位なんていらないと。
一四歳という難しい年頃で、しかも女の子なのにいくらでもプライドを捨てると。
それでこの悲劇の連鎖が断ち切られるのなら、と。
麦野との戦いに負けるわけにはいかなかった。けれどそれは第三位という序列が惜しかったからではない。
そして麦野沈利は美琴の言葉に驚いていた。
麦野は自分を第三位の座から引き摺り下ろした美琴に対して強い憎悪を感じていた。
自分の方が第三位に相応しいに決まってる、とここまでして美琴を殺そうとした。
だが美琴はその第三位の座をいらないと言った。
自分が異常なほど執着していたものを。美琴が努力の相応の対価として得たものを。
まるで何でもないことのように。
それを聞いた途端、麦野はここまで序列に拘っていたことが馬鹿らしく思えてきた。
目の前の年下の少女がいらないと捨てるものに対して、自分は惨めにしがみついて何をやっているのだろう、と。
唐突に、それは他人の残飯を漁るような行動としか思えなくなった。
目の前の少女はそれに価値を見出さず、ただのゴミとして捨てた。
なのに自分はそのゴミ袋を開封し、中身を漁っている。
そして麦野は美琴と同じく何でこんなことになったのだろう、と思った。
麦野沈利はあまりにも悪意に塗れていた。
超能力者になって、暗部に堕ちて、どうしようもない程に壊れていった。
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