過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/23(日) 23:40:58.00 ID:33h1gMkd0
「―――逆算、終わるぞ」
「ッ!!」
垣根帝督はよろよろと立ち上がった一方通行に向けて翼を叩きつけた。
これまでのような軽いものではなく、撲殺用の鈍器として。
危険を察知した一方通行は大きく身を投げ、能力を使用しそれを回避する。
だが回避したのも束の間、垣根帝督のもう一枚の翼が猛然と一方通行に迫った。
無理な回避にバランスの崩れている一方通行は、咄嗟には反応できない。白翼が一方通行の体にめり込んだ。
「ごっ、ぱぁ……!?」
体から嫌な音がするのを一方通行は聞いた。派手に吹き飛ばされた一方通行はノーバウンドで一棟の高層ビルへと突っ込んでいった。
だがそれで止まらない。彼の体は一棟、二棟とビルを突き破り、三棟目の壁に叩きつけられようやく止まる。
一方通行がビルを破る度、まだ中にいた人間が何事か叫んでいたがそんなことは聞こえてすらいない。
「派手にいったな。無様な光景だな第一位」
だが垣根帝督は油断をしない。
『反射』を逆算し、攻撃を有効化させることには成功した。
しかしそれはただスタートラインに立ったに過ぎない。
『反射』を殺すことと一方通行を倒すことはイコールではないのだ。
これでようやく一方通行と戦うことが出来る。『反射』を破って初めて戦いが始まる。
問題なのは、それすらも時間が経てば出来なくなってしまうということにある。
垣根帝督の『反射』をすり抜ける術は当然ながら『未元物質』に依存する。
この世のものならざる法則を持つ『未元物質』は、使い方次第で一方通行にとって脅威となり得るだろう。
だがそれも『未元物質』が解析されてしまえば終わりだ。
『未元物質』の持つ独自の法則を読み取られれば、正真正銘垣根は手も足も出なくなってしまう。
つまり、一方通行に『未元物質』の解析をされないうちに片をつける必要がある。
解析などさせる暇も与えないつもりでかからねば、返り討ちにされてしまうだろう。
そして普段の垣根帝督ならば、ここまで思考が至らなかったかもしれない。
『未元物質』が解析され無力化されてしまう可能性など考慮しなかったかもしれない。
だが今の垣根は違った。確実に普段よりも頭が回っていた。一周回って冷静にすらなっていた。
理由は唯一つ。脳細胞を一つ残らず一方通行を殺すことのみに注ぎ込んでいるからだ。
それだけを考えていれば、他を思考する余地を残さなければ、美琴のことを考えずに済む。
苦しまずに済む。あんな思いをしなくても済む。
だからこそ、垣根帝督は己の持ちうる全思考力を打倒一方通行に注ぎ込むのだ。
全力で戦ってさえいれば、何も考えなくて済むから。
そのおかげで、あるいはそのせいで、能力値が上がったわけではないが今の垣根は普段より確実に強かった。
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