過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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472: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/23(日) 23:58:35.97 ID:33h1gMkd0
「説得力に欠ける説教だな。妹達を虐殺してきたテメェが言えたことか?
テメェこそ笑わせんじゃねえよ、人殺し」

チッ、と舌打ちして一方通行は再度上空へ舞い上がる。
そんな一方通行に嵐となった垣根が、以前と全く変わらぬ速さで特攻を仕掛ける。
文字通りの攻防一体。今の垣根帝督に生半可な攻撃は通用しない。
だが一方通行は垣根より高く舞い上がり、晒されているその頭上目掛けて急降下した。

だが一方通行がハリケーンに触れた途端、高速回転する垣根にバチン!! と弾き飛ばされてしまった。
しかし諦めない。一方通行はもう一度上空からの攻撃を試みる。
あらゆるベクトルを両足に集中させ、絶大な破壊力で垣根の嵐を粉砕する。
今度は競合の末、一方通行が垣根の回転をぶち抜き、その体を大きく吹き飛ばすことに成功した。
だがハリケーンを破られ、吹き飛ばされた垣根は尚ニヤリと笑う。

その瞬間、既に二人の姿は消えている。
ドンドンドン!! と飛び飛びに音だけが響き、空中で激しい攻防を繰り広げ始めた。
翼を背負った垣根と、竜巻を接続した一方通行が激突する。
二人の体が交差する。数秒遅れて、ズバァ!! という爆音が鳴り響く。
互いに血を流しながら二人は向き合って、

「その話に関してはオマエに語ることは何もねェよ。話すべき相手には全てを話した」

一方通行が右手を高く掲げる。
空気が唸り、莫大な突風が吹き乱れ、局地的な嵐が巻き起こる。
風速一二〇メートル。人間だろうと車だろうと家だろうと、全てを纏めて破壊する圧倒的な暴風。
風というと大したことないように聞こえるかもしれないが、一方通行の起こすそれはもはや並のミサイルを超していた。
殺せ、と一方通行が叫ぶと嵐が垣根帝督目掛けて一斉に襲いかかる。
だが垣根はそれをまともに受け止めようとはせず、大気の砲弾を器用に翼を動かし急降下することで回避した。

「そうかよ。だがな、テメェは俺と変わらねえ。一緒にいたかった人間を、御坂を潰した俺と、何もな」

瞬間、一方通行の姿が掻き消えた。ありとあらゆるベクトルを操作し、音速など軽く超えて垣根に飛びかかったのだ。
自分より低い位置にいる垣根に向けて飛び蹴りを放つが、垣根はギリギリのところで翼で身を守る。
だが、そこで一方通行は止まらない。あらゆるベクトルを一点集中した蹴りの持つあまりの威力に、垣根の体が後方へと押し流された。
『未元物質』を以ってして、完全には衝撃を殺しきれない。

今、一方通行は全力だった。僅かに行っていた解析も放棄した、文字通りの全力の一撃。
一方通行に本気を出させるには、垣根の言葉は十分すぎた。


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