過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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592: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/30(日) 00:30:07.95 ID:2Kc1FUrz0
「アンタ、いつそれを知ったのよ」

最初に沈黙を破ったのは美琴。
美琴は垣根の包帯を巻き終え、一方通行へと食ってかかった。
一方通行は観念したように下を向く。

「ずいぶン前だ。少なくとも昨日今日ってとこではねェな」

「なら! なんで話さなかったのよ!! あの時、あの鉄橋で!!」

垣根は仕方ないだろう。その立場を考えれば話さなかったのは当然だ。
そもそも知っていたわけではないようであるし。
だが一方通行は違うはずだ。一応の和解を済ませたあの時に、伝えることが出来たはずだ。
それをしなかったのが気に入らなかった。自分が全ての中心にいるというのに、一人弾かれるのが納得出来なかった。
決して他人事などではないというのに。誰にも知らされず、隠されるなんて。

「私はあの時言った。確かに言った、何に代えても妹達を守り続けるってね。
なのに、なんで隠すのよ。私とアンタじゃ立場が違う。
暗部にいるかいないかってだけで、そりゃあ掴める情報も違うでしょうよ。
でも、知ったんなら教えなさいよ。あの子たちに何か危機が迫れば、教えろって、言った、っのに」

美琴の声が震える。
悔しさと後悔に身を焼かれる思いだった。

「私は……っ、私はもう嫌なのよ。
自分の知らないところで、勝手に利用されて、勝手に狂った実験に使われて。
そんなのは、もう嫌なの。除け者にされて、後々最悪な結果報告だけを受けるなんてもうんざりよ」

いつだって御坂美琴の行動は一歩遅かった。
あの『実験』だって、知った時には既に一万人近くが殺されていたのだ。
『表』で生きていればそんな『実験』のことなど知れるはずがない。
美琴はただの一学生として日々を過ごしていただけで、そのことについて彼女を責めるのは筋違いだろう。
だがそれでも、美琴本人にとってはそう割り切れるものではなかった。
そもそも、あの時提供したDNAマップだって本来筋ジストロフィーの治療に使われるはずだったのに。


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