過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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676: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/05(金) 00:46:27.18 ID:NsgbMn5B0
木原数多が気だるそうに言うと、テレスティーナが、

「何にせよ、あなたも人のことは言えないのでは?
一方通行相手にこれとは、相当に良い性格をしている」

「しょうがねえだろ。わざわざ出向く理由はねぇが、あっちから訪ねてくんだ。
お客様に失礼のないようにしねぇといけないと思わねえか?
それにもともと殺してぇと思ってたガキだしな。つぅかそれこそお前は人のことは言えねぇだろうよ」

言って、木原数多は笑った。それは間違いなく、マッドサイエンティストと呼ばれる者の哄笑。

「全く、あなたたちは性格が良すぎだと思うのですー。
私も言えたものではありませんが、『諦め』させたいだけの私よりもよほど酷い」

木原病理は二人を非難するようなことを口にしたが、それは文面だけ。
その口調は娯楽を楽しむようで、友人の悪戯に笑うようで。
何故ならば、彼女も『木原』なのだから。

科学の発展に最も不必要なものは、モラルである。

「あなたは未元物質に執心のようですが、超電磁砲には手を出さないで下さいね?」

「それはもう。私はそちらにはあまり興味がないので」

それは科学という人類共通の基盤を用いていながら、その領域の外に突き抜ける者たちの談笑だった。
人間を人間として見ていない者たちの何てことはない雑談だった。

彼らにとって全ての人間は実験動物でしかなく。
故にその命の扱いもモルモットと変わらない。


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