過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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763: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/09(火) 23:09:37.43 ID:pV7ChZsi0
「ねえ、アンタって第二位の超能力者なのよね?」

「まあな。お前の一個上」

「アンタの未元物質ってどういう能力なの?
ダークマターって言っても暗黒物質じゃ……ないのよね?」

普通、ダークマターと言えば暗黒物質を指す。
それは宇宙に広がる未知の物質で、全宇宙の質量の大半を占めるとされる理論上の存在。
普通には観測できないことからその名が付けられた。
観測できる銀河団の質量の総量だけでは宇宙の構成が説明できないことから、アメリカの天文学者F=ツビッキーが一九三〇年代に提唱。
その質量の総量は光を発している物質の一〇〜一〇〇倍とも見積もられる。
暗黒物質の候補としては、質量を持つ素粒子や光を発さない天体などがあげられている。

……というのが、美琴の記憶している暗黒物質の情報である。
もともと専門ではないので大して詳しいわけではなく、この程度のことしか分からない。
だがそれでも垣根の『未元物質』というのが暗黒物質と違うのだろうということは推測できる。
もっとも、じゃあ何かと聞かれれば全く想像がつかないのだが。

「ああ。『未元物質』は暗黒物質とは全くの別物だ。
あくまで理論上は存在する暗黒物質と違って、『未元物質』はこの世に存在しない物質だ。
理論上は存在するはずだの、まだ見つかってないだのチャチなモンじゃない。
“本当に存在しない”のさ、俺の『未元物質』はな」

「……ちょっと待って。何よそれ、反則よ。
そんなの、世界の法則を書き換えるってことじゃない」

美琴は即座に『未元物質』の真価を理解した。
これは異常だ。学園都市には数多の能力が溢れているが、これは相当にぶっ飛んでいる。
垣根の『未元物質』は単に珍しい物質を生み出す、なんてものではない。
この世にない物質。それはつまりこの世界の法則に縛られないということだ。
そしてたった一滴の薬品でガラリと成分が変わるように、『未元物質』という異物が混入することでこの世界の法則は変質する。


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