過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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846: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/13(土) 23:41:02.23 ID:1Q7PmUHI0
遠慮などしてやる意味も義理も必要もない。
そもそも正面切って対峙している最中に隙を晒したのはあちらなのだから、文句を言われる筋合いもない。
一方通行がその心遣いに感謝して喜んで全身を砕いてやろうとした時、恋査がこちらを振り向いた。

「先生があなたと話したいと言っています」

「ハァ?」

先生って誰だ。そもそも今は戦闘中じゃないのか。
そんなことを考える一方通行などまるで無視して、恋査は大きなタブレットを取り出した。
液晶画面をこちらに向けるように持つと、すぐに画面に何かが映った。
人間だ。人の顔。金髪の派手な髪に顔面に入れられた刺青、とってつけたように羽織っている白衣。

『やっほー、元気かなー、一方通行ぁ!!』

どこまでも人を馬鹿にした声。
見間違えるはずがなかった。外道中の外道。
おそらくは第三次製造計画の主導者の一人であり、そうであるなら絶対に消去すべき対象。
そして今その疑念は確信へと変わった。
そうでなければこの場所で、このタイミングでこうして顔を見せるわけがない。

裂けたように獰猛に口元を歪め、一方通行は嗤う。

「……ずいぶン久しぶりじゃねェか。
人の顔見てビビってたインテリちゃンたァ思えねェはしゃぎっぷりじゃねェか。なァ、木原……ッ!!」

学園都市に蠢く『闇』の最奥に潜む木原一族の一人。
木原数多が、液晶画面の向こう側で狂気的な笑みを浮かべていた。


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