過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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851: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/13(土) 23:49:33.87 ID:1Q7PmUHI0
「金槌レベルの破壊力を顕微鏡サイズで制御する。それが数多おじさんの戦闘パターンなんだよね!!」

床に落ちている砕けた金属片を円周が蹴り上げる。
反射的に防御体勢をとる美琴だったが、円周はそこに留まらない。
一度蹴飛ばしたそれを空中でもう一度蹴りつけ、全く異なる軌道を描き美琴の防御を抜けようとする。
だが効かない。あっさりと美琴の磁力に囚われ、それは効力を失った。

いずれにせよ磁力の壁を破れない以上、円周の攻撃は何の意味もない。
だが円周の顔には焦りが見られなかった。変わらずきょとんとしたような幼い表情のままだ。
美琴は思案顔になり、これまでのヒントを脳内で整理する。

帝督お兄ちゃん。明らかな動きの変化。スマートフォンを見つめる行為。
そこに表示されていたグラフ群。数多おじさん。多くの人名。
帝督お兄ちゃんの戦闘スタイル。『木原』ならこういう風にする。

そう。円周の動きが変わる前には必ず携帯画面を見つめていた。
そしてその後に誰かの名前を呟き、おそらくその人物に合わせた動き―――いや、美琴の考えが正しければ思考が変化する。

「アンタ……もしかして、外部からスクリプト入力で他人の思考パターンを!?
そんなことしたらアンタの脳が持たない!! 人格だって……!!」

「私は『木原』が足りないからね」

円周は何でもないことのように言った。

「でも、私は『木原』五〇〇〇人の思考パターンによって支えられている。
一人二人押し返したくらいで、『木原』に勝つことは出来ない。
みんなで力を合わせて戦っているんだからね!!」

またもグラフ群が変動する。
円周の思考パターンがまたも切り替わる。
新たな『木原』が顔を出す。

「分かっているよ、当麻お兄ちゃん」

―――その、はずだった。

「こういう時、上条当麻ならこうするんだよね!!」

「―――ッ、ア、ンタ……ッ!!」

善性を悪用するというもっとも『木原』らしい方法で、木原円周は容赦なく美琴に襲い掛かった。


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