339: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:18:12.25 ID:bRAFU2f40
月火「そう、そっか。 でも、死んだんじゃないかって思ってさ。 私」
暦「殺されても死なねーよ。 僕は不死身だからな」
月火「そうだよね。 うん。 私のお兄ちゃんだしね」
340: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:18:49.95 ID:bRAFU2f40
月火「出掛ける? 今から? と言うか、血だらけだけど、大丈夫なの?」
暦「出かけるよ。 今から。 血だらけなのは、大した問題じゃねえよ」
月火「でも、でもさ。 どうみたって大丈夫じゃないじゃん。 お兄ちゃん」
341: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:46:29.81 ID:bRAFU2f40
月火「なにそれ、訳分からない。 こんな状態のお兄ちゃんを外に出す程、私は冷たくないよ」
暦「ありがとう。 だけど、行かないと」
月火「……それは、大事な事?」
342: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:47:55.64 ID:bRAFU2f40
月火が部屋から出るのを見て、僕は一度、自分の部屋へと戻る。
すげえすっきりとした気分だ。 頭の中に引っ掛かっていた物が、取れた感じ。
手早く着替え、財布や携帯をポケットに押し込み、階下へと向かう。
343: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:48:40.26 ID:bRAFU2f40
どうやら月火も着替えた様で、先程までのさながらホラー映画みたいな図では無くなっていた。
写真の一枚でも取っておくべきだったかな。 何年後かの月火に見せてやりたい。
そんな事を考えながら顔を拭く僕に、月火は声を掛けてきた。
344: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:49:08.57 ID:bRAFU2f40
暦「はは、そう見えるか」
暦「でも、僕はそんな物にはなれないよ。 本物にも、偽物にも、僕はなれない」
月火「よく分からないけどさ、頑張ってね。 お兄ちゃん」
345: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:49:37.04 ID:bRAFU2f40
月火「あ、えっと。 なんで、私。 こんな所にいるんだろ」
なるほど、そういう事か。
つまりは多分、僕も火憐と同じ立場になったと言う事だ。
346: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:50:04.56 ID:bRAFU2f40
暦「必ず、帰ってくるよ。 僕の誇りも、月火ちゃんの相方も、連れてな」
最後にそう月火に言い、僕は外へと出た。
大分不審な目で見られてしまったが、夜も遅いこともあり、都合良く夢とでも解釈するだろう。
347: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:50:31.16 ID:bRAFU2f40
とりあえず、だ。
月火には後からいくらでも埋め合わせはするとして。
今、僕が最優先でやるべき事。
348: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/12(金) 18:51:03.24 ID:bRAFU2f40
だけど、それだけだ。
多分、と言うか大真面目に、一年くらい僕は暗い男になりそうだけど、火憐がまたあの家に戻れるならそれでいい。
火憐には火憐の居るべき場所がある。
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