443: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:33:22.01 ID:7T0TV7XF0
以下、回想。
火憐「どーすーるーかーなー」
横で歩く火憐が、そんな風に呟いて(呟くと言うには、些か声が大きいが)いる。 ちなみに、これでもう十回目だ。
444: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:34:30.31 ID:7T0TV7XF0
火憐「うーん。 あたしは別に、これからずっと兄ちゃんと一緒でも良いけどな」
暦「月火ちゃんと一緒じゃなくても良いのか?」
火憐「それは……まあ、嫌だけどさ」
445: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:35:19.04 ID:7T0TV7XF0
そして、この行動によって、一つ分かった事がある。
僕もまた、火憐同様、関わりがあった全ての人間から、忘れられていると言う事だ。
それはそうと、僕が確認する時間は本当に数分、五分程で終わったのに対し、火憐は一時間近くも確認の電話を続けていた。
446: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:35:54.96 ID:7T0TV7XF0
暦「とりあえず、なんかご飯でも食べるかぁ」
火憐「お、兄ちゃんの奢りか! 嬉しいな」
暦「何でだよ! って言いたいけど、どうせ火憐ちゃん、お金無いだろ」
447: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:36:40.14 ID:7T0TV7XF0
暦「そんだけ大荷物を持っていて、なんで一番大事な物を忘れてるんだ!」
火憐「いやいや、前に財布持ってたらさ。 あの詐欺師野郎に小銭まで全部持って行かれたじゃん。 だから持ち歩かない癖がついちまってるんだよ」
財布の意味ねえな、それ。
448: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:37:22.53 ID:7T0TV7XF0
暦「なんだよその期待していない眼差しは! 良いのかい火憐ちゃん、いいんだな?」
火憐「な、何がだ。 兄ちゃんの財布がすっからかんなのは知ってるんだぜ」
僕の強気な態度を不審に思ったのか、後退りをしながら火憐が僕に対して、そう言った。
449: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:38:07.33 ID:7T0TV7XF0
参で数えるのやめるんじゃねえよ。 幼稚園児か。
暦「十万円だ、十万円」
火憐「じゅ、十万円……」
450: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:38:52.48 ID:7T0TV7XF0
暦「実はこれ、家の生活費をこっそり貰ってきたんだよ」
火憐「うおりゃ!」
瞬間、火憐のローキックが炸裂。 狙ったのか、たまたまなのか、見事に太もものツボに入る。
451: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:39:51.93 ID:7T0TV7XF0
つうか、なんて事だ。 これは非常にマズイ。
これからの生活、火憐の暴力に今より更に怯えなければいけないのか。
火憐にとって、不死身体質は良いサンドバック。
452: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 13:40:59.75 ID:7T0TV7XF0
ここで気を付けなければいけない事は、僕が蹲っていると言う事実である。
その為、火憐を見上げる形となっているのだ。
よく、巷では「火憐の方が僕より背が高い」等と言われているが、あれはあれだ。
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