633: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:03:44.22 ID:3uFUiPCu0
これもまた、忍野のお陰だろうか。 つうか、動きを阻害してこれって、阻害しなかったらどうなるんだよ。
忍「お前様、後ろじゃ!」
突然、影の中から声が聞こえる。
634: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:04:36.22 ID:3uFUiPCu0
暦「……っ!」
気付くのが遅れたのもあり、今度は完璧には避けきれない。
一本のツタが、僕の腕を切り裂いた。
635: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:05:18.98 ID:3uFUiPCu0
が。
次の攻撃で、僕は認識の甘さを理解する事になるのだけれど。
いや、忍野も分かっていなかったのだろうか?
636: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:06:35.92 ID:3uFUiPCu0
いてえな。 だけど、まだ腕一本だ。
春休み……あの地獄の様な日々のおかげで、大分痛みには我慢が効くようになっているのが幸いか。
僕は痛みを堪え、走る。
637: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:07:11.57 ID:3uFUiPCu0
忍野「阿良々木くん! 下がれ!」
後ろの方から、忍野の声が聞こえてきた。
おいおい、忍野。 もう少しなんだぜ。 後少しで、全部終わるんだ。
638: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:07:44.35 ID:3uFUiPCu0
暦「……っ!」
くそ、痛みすら、もう感じ無い。
次の瞬間には死んでるかもしれないな。 こりゃ。
639: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:08:34.12 ID:3uFUiPCu0
恐らくは、飽きただけなのだろう。 放っておいても死ぬと、判断されたのだろう。
僕は、死ぬ。
結局、最後の最後まで、何も出来なかった。
640: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:09:12.44 ID:3uFUiPCu0
今の今まで、火憐に僕の想いをぶつけた事なんて、無かった。
だから、せめて最後くらいは、兄で居たかった。
火憐や月火から言わせれば、僕はいつでも兄なのだろうけれど。
641: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:09:43.14 ID:3uFUiPCu0
思えば、この怪異は火憐の想いを吸って、ここまでの怪異になったのだと言う。
それなら、僕は火憐の想いにも勝てなかったって事だろう。 当然か。
これで、火憐は元通りに戻れる。
642: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/21(日) 18:10:09.66 ID:3uFUiPCu0
暦「……そうだ、忍」
危ない危ない、忍の事を忘れる所だった。
忍「なんじゃ、我が主様よ」
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