過去ログ - アリサ「安価って……?」上条「世界を歪める巨大な力らしいぞ」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/04/14(日) 07:28:10.18 ID:SmNAE7b90
あぁ、ムカつく、気分最悪!!
なんであたしがこんな目に合わなきゃならないんだっ!!
中田智江子(女子12番)の機嫌は最悪だった。
それは、突然プログラムという非現実的な環境に放り込まれた事が原因だ。
智江子が教室を出たのは、マシンガンと思われる銃声が鳴り止んでから5分ほど経ってからだった。
激しい銃撃戦はもう終わったのだろう、という事は察していたが、やはり恐怖心はそう簡単に拭えるものではない。
クラスメイトが武器を取りクラスメイトを襲っている、という事実に変わりはないだろうから。
校舎を出て最初に見たもの、それは津和野早苗(女子9番)の亡骸。
顔は辛うじて早苗だと判るほどにしか残されていなかった。
血痕は別の方向にもぽつぽつと確認できたので、恐らくマシンガンの主によって負傷者も出たのだろう。
しかし、早苗が殺害されているという事実に恐怖を覚えたとはいえ、早苗に対する同情心などは微塵も湧かなかった。
普段から早苗の優秀さを鼻に掛けたような態度は気に入らなかった。
本人にはそんな自覚はなかったが、少なくとも智江子にはそう感じられた。
智江子はとりあえず隠れる場所を探した。
動き回る持久力がない事は自覚している。
そして、鞄を漁って出てきた物は、刃渡り10cmほどの小刀、外れとは言えないと思うが、当たりとも言いがたい。
動き回る際には心許無い武器だ。
目をつけたのは、小学校から南に移動した位置にある山の麓、G=04エリアだった。
住宅地に行こうとも考えたが、建物のある場所には多くのクラスメイトが行っているかもしれない、そう判断した為、何もない茂みに身を潜める事にした。
そこを拠点にしようと考えた。
別に、クラスメイトに会っても攻撃するなんて事はできない、などと考えているわけではない。
襲ってくるのなら反撃はするし、誰かを見つけたら襲う気でもあった。
クラスの人間は気に食わないヤツばかりだった。
クラスの女子の半分がかたまっている主流派のグループは、いつも騒がしくて目障りで耳障りだ。
特に、リーダー格である谷口まどか(女子8番)のような信頼を得ている人物は気に食わない、あの明るさも鬱陶しい。
白鳥里子(女子7番)・野島美奈子(女子15番)などは、いつも智江子の方を見ては何事かを囁き合っている。
どうせ悪口か何かだろう、“ゲームオタク”などと影で呼ばれているに違いない。
ゲームが好きで何が悪い、誰にも迷惑など掛けていないじゃないか。
それなりに顔の整った男たちに囲まれている相模晶(女子6番)も気に食わない、何だあれは、男をはべらせて何様のつもりだ。
さも『あたしは男には興味ないから』とでも言いたげなあのすました顔も気に食わない。
晶もだが、周りの派手な男たちも癇に障る。
派手に着飾って、何なんだあれは。
ちょっとモテるからって調子に乗っているのだろう。
確かに最初は恋愛シュミレーションゲームなどに出てきそうな集団にときめきを感じた事もあったが、周りにちやほやされている姿は見ているだけで腹立たしくなる。
東ちとせ(女子1番)・上総真央(女子4番)は、もし今ここに現れたら、喜んで小刀を突き刺してしまいたいほど憎らしい。
一時期イジメを受けた。
『気に食わない』と言われて真央によってトイレに連れ込まれ、何度も暴行を受けた。
ちとせは暴行するわけでもなく、だからと言って真央を諌めるでもなく、ただ退屈そうな表情を浮かべて傍観していた。
今はもう興味が失せたのか、絡んでくることはなくなった。
しかし、あの時の痛みは忘れない。
男子の主流のグループも邪魔で仕方がない。
西岡隼人(男子13番)・村尾信友(男子17番)を筆頭に、休み時間にバカみたいに騒ぐ姿は気に入らない。
雨の日に教室内で鬼ごっこをする、という小学生並の頭脳を使った遊びをしていた時に、信友にぶつかられたが、謝られる事はなかった。
鬼に追いかけられていたので必死なのか、とも思ったが、その後に晶の机にぶつかった時はその場に止まって謝っていた。
何、その差は。
容姿の差?
確かに学年1の美人と謳われる晶とは違い、目は小さくて細いし、そばかすだらけの顔をしているけれども。
不良の森嵩(男子18番)に『どけ、ブス』などと言われた事もあるけれども。
どいつもこいつも大嫌いだ。
全員死んでしまえば良い。
あたしが優勝してやる、こんなクラスに未練などない。
しかし、1人で優勝を目指すのは危険だろう。
戦闘能力においては右に出るものはいないであろう不良男女がいる。
学校を代表するスポーツ万能の男女も大勢いる。
状況を冷静に判断できるような頭脳の持ち主もいる。
そんなヤツらを相手にして、敵うはずがない。
せめてもう1人、仲間が欲しい。
ところが、智江子にはクラスメイトの大半は信用する事ができないし、向こうにしても自分を信用してくれるとは思えない。
仲間にできそうと言えば、とても大人しくいつも何も言わず智江子に付き従っている上田昌美(女子2番)や、同じ部活に所属するウドの大木である加堂啓(男子4番)くらいだろう。
園田茂樹(男子7番)も交流はあるが、茂樹は利己的なお坊ちゃんなので、プログラムという状況に放り込まれた今、周りを犠牲にしても優勝すると考えている可能性はかなり高いので信用できない。
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