過去ログ - モバP「小関麗奈のせかいせいふく」
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38: ◆oqwiViwowY[saga sage]
2013/04/11(木) 11:50:58.94 ID:RYLbRcvj0
『では、次回のオーディションの予定が立てば通知します…以上』
その言葉と共に一斉にみなが腰を上げる。
ぞろぞろと出口だけを目指して歩き出す。
どうして?
なぜ、悔しがらないの。
悔しくないのだろうか。日々あれだけ頑張って。
どうして、そんな平然とした表情をしていられるの?
その努力が…報われなかったのだというのに。
アタシだったら、泣いて悔しがるかもしれない。
さらにレッスンに熱を入れると思う。
それなのに…それなのに。
「…すみません、今日もよろしくお願いします」
このわだかまりを解消しようと、トレーナーさんにそう伝えた。
トレーナーさんは、こうなることを知っていて、アタシに提案したと気付いた。
相変わらず、素晴らしい指導力を持って迎えてくれる。
一挙一動を見られているよう…いいえ、本当に見てくれている。
だからこそ、一瞬足りとも気が抜けない、いいレッスンができている。
そうして、アタシは開いた時間をレッスンに費やしていった。
両親も、その頃にはさらに応援してくれるようになっていた。
レッスン用のジャージがくたびれたら、すぐに買ってくれたりした。
そのおかげで、アタシは何の問題もなく、レッスンにうちこむことができた。
…問題があるとすれば、ここからの…アタシの心だったのかもしれない。
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