過去ログ - モバP「小関麗奈のせかいせいふく」
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41: ◆oqwiViwowY[saga sage]
2013/04/11(木) 11:58:50.18 ID:RYLbRcvj0

『では、オーディションをはじめさせていただきます』

その声と共に、1人目の候補生が隣の小部屋に移る。
壁は厚いようで、候補生の応対は一言も漏れることはなかった。
ボーカルの審査もするようだから、そのせいで壁が厚かったのかもしれない。

待機室…そこには、何十人もの候補生がいた。
鏡に顔を合わせて、様々な角度から自分を見つめていた。

人が見れば、何をしているのか、と思うかもしれない。

けれど、アタシたちにとっては、それはとても重要なこと。
ほんの少しでも、選考員の記憶に残りたい。
その心が出ているのだから。

次々と名前が呼ばれて、入退室を繰り返していく。
ちらりと退室した候補生をみると、涙を流している人もいた。
ああ、きっと…思うようにアピールすることができなかったんでしょう。

そう…これが、普通の反応なのよ。
うちの候補生の人たちは…携帯をいじってたりしてた。
そこには選考員が居ないのだから。やりたい放題とも言える状況で。

もう、だんだん、それにも慣れてきていた。
その反応を見て、アタシはそれを反面教師にしていた。

『それでは、次の方。小関麗奈さん…お願いします』

そして、ついに。

アタシの番が、やってきた。




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