62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/04/20(土) 18:11:24.86 ID:durMsIrR0
乃々にとって事務所で出会った先輩アイドルのきらりとみくは別の世界の住人のようだった
歌声や、ダンス表情の一つ一つはもちろんテレビで見るアイドルのそれだった
時に可愛らしく、時にはかなげで、時には庇護欲に訴えてくる
だが、それ以上に自分自身への自信に憧れた
『自分は絶対にトップアイドルになれる』
仕草や表情からも感じられる
「むーりぃー……」
口癖として染み付いた言葉はなかなか直らない
恥ずかしくて相手の目も直視できない
それでも、少しずつでも、頑張ってみようと乃々は思った
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「乃々!そこでターン!」
「は、はいぃ……!」
毎日、厳しい特訓が続く
『乃々はずっと、頑張っていたからな!信じてるぞ、乃々! 』
『君なら絶対に上までいける』
プロデューサーの言葉が脳裏をよぎる
大きな期待とプレッシャー
乃々がかつて逃げてきた感情
「はい、完璧!」
未央がぱちんと手を叩いた
「すっごいにゃあ、乃々!まるで別人みたいにゃあ!」
みくが乃々の両手を握ってぶんぶんと上下に振る
「ばーっちしだにぃ!」
きらりは乃々を強く抱きしめた
LIVEバトルは週末に迫っていた
「えへへ……」
憧れの先輩アイドルからの期待は彼女の中で小さな勇気に変わっていた
少しは変われたのかもしれない
乃々はきらりに抱かれたまま小さくガッツポーズをした
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