過去ログ - 【R18】京太郎「」おもち少女から和了ると発情させる能力かぁ」春「その4」ポリポリ
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947: ◆DQMSi3MV.w[sage saga]
2013/05/09(木) 23:52:30.35 ID:74DkJf3po
―― その後二人で掃除して…それから…京太郎君が言った言葉を私はまだ覚えている。

それは…私にとってとても大事で暖かなものだった。
それと同時に…何者にも代えがたい絆であり、そして護るべき約束である。
未だに…叶える事が出来ていないそれを…私は一言一句間違わず思い返す事が出来た。

―― 「なぁ、玄。俺達で阿知賀を復活させようぜ」

まだ彼が私に対して、呼び捨てであった頃の言葉。
私にとって…まったく予想外で力強いそれは今も私の心に残っている。
だって、それは今までただ朧気に流されていた私に明確な方向性をくれた言葉なのだから。
ただ、皆が帰ってきてくれる事を待っていた私に手を差し伸べ、一人っきりから連れだそうとしてくれた約束なのである。

―― 「とりあえずインターミドルで勝てば人も集まるだろ」

そう事もなしに言う京太郎君には自信が溢れていた。
まるで自分が負けるだなんて欠片も思っていないそれが…私にとってはとても羨ましく映ったのを良く覚えている。
私は結局のところ自信がなかったのだ。
自分の力を信じられなかったからこそ…一人でポツンとその場所に取り残されてしまったのである。
しかし、彼はそれを打ち壊し、前へ前へと引っ張ってくれている。
その力強さに…私は憧れ…そしてだからこそ、その危うさに気づけなかった。

―― 私がそれに気づいたのは…中学三年の頃。

京太郎君は阿知賀に入学してからその実力をメキメキと伸ばしていった。
素の実力であれば私にも勝てるのではないかと思うほどのそれに危機感を覚えたくらいである。
でも、結局、京太郎君の悪癖は治らないまま、私たちの戦績も変わらない。
その変わらない関係に安堵し…自分の危機感がどういったものなのか目を向けないまま…あの夏の日を迎えた。


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