過去ログ - 商人?いいえ何でも屋です。
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108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2013/12/01(日) 01:20:03.01 ID:kChYaLbA0

「こりゃ、確かに食生活は合わんわな……」

目の前で繰り広げられた後継にモンドは空いた口がふさがらないと言った表情のまま声をだす。
この国の住人3人は驚いた表情のまま時を止められたようだ
一人ルイテルだけが驚きもせず無表情のまま彼を見ている。

「話には聞いていたが実物を見ると興味深いな」

「昔からだからな、話ぐらいにはなっていたのか」

「んんっ、さて話の軸がぶれたな。紹介しよう息子のアベルだ」

そう言われて入ってきた人物はさわやかな空気を纏わせた青年だった。
年齢はおそらく20代半ばといったところか、これが今回の主役であり、アリアンノの兄だということをモンドとルイテルは瞬時に理解し、ナットは素知らぬ顔で懐から鉄の塊を出しかじりついている。

「アベル・ド・カルノーです。よろしく」

そういってはにかみながら挨拶をする。これが世のご婦人方であれば即座に心をうばわれていたであろう好青年の笑顔だ。だが彼らはあるものは先ほどの驚きから立ち直れずあるものは食事に夢中になりあるものは無表情のままそれを受けた。

「お、おう俺はモンドだ、よろしくな」

真っ先に返したのはモンドだった。先ほどの剣を食べた衝撃からやっと立ち直り口を開いた。

「兄様!」

「やぁ、アリアンノ久しぶりだねまた少し大きくなったかい?」

「もう、そんな歳じゃありません!それよりこんな大事なことをなんで話してくれなかったんですか?」

「いやぁ、済まない私も知ったのはここ2年ぐらいのことだからねその時にはもう海の向こうだったろ?」

「兄妹の再会はそこまでにして話を続けてくれ」

ルイテルが口を挟むそれに応じる形でシャルルが話をはじめる

「うむ、すまない本来ならあと2週間は猶予があった話なんだがな……」

そう言い放ちながらカリューに目配せをする

「その点については私から説明しましょうまずはこちらをご覧下さい」

そう言いながら壁のボードに地図が広げられた。

「つい先日、ケイステルの使者から我が国に対しこのリュクシリー地方を割譲せよとの要求がありました。もともとこの地域は我が国が300年前の戦乱期に勝ち取ったモノで大元はリュクシリーという国だったそうです」

「なんでぇ?300年も前の戦争の話を何で今更持ってきやがる」

「公式にはリュクシリーの末裔をケイステルが保護し、元来の土地を取り戻してやる……というのが大義名分だそうですが、簡単に言えば言いがかりですね。もともと我が国とは対立していましたし、リュクシリーの末裔が本当にいるのかさえ疑わしいものです」

「そんなもん適当にあしらっちまえばいいじゃねぇか」

「政治の世界はそんなに簡単ではないってことだ少し黙っていろ」

カリューの説明にツッコミを入れるモンドをルイテルがたしなめる。
次に地図には赤いピンと青いピンが差し込まれた。

「おっしゃるとおり当然我が国も突っぱねました。今現在ですが、ヘボンを中心に国境地帯に軍が配置されていると急報が入ったのが一昨日のことです。そして、今回の儀が行われるのがここ」

そう言って指差されたのはミシのやや東にある山岳だった

「なるほど、大規模な戦闘が発生すれば儀を行うための移動は困難になると、ならば儀自体を延期すれば良いのではないか?」

「ことはそう簡単ではありません。竜山は国の宝です。それに国家の危機に1位騎士がいなくてはと別のものを1位につけよとの声も多く上がっております。それに期限も近いものに」

「期限……ですか?」

ここでようやくといった感じでアリアンノが口を挟む



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