3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/04/24(水) 23:46:11.68 ID:eteWpiy10
――港
「よぉ、予定通りだな。まぁここらじゃよほどのことがない限りは遅れるなんてことはねぇが」
「まぁな、ちょっと予定外のことは起きたが時間には間に合わせた。」
「予定外ねぇ、珍しいこともあるもんだ」
船から下り、顔を合わせると軽い会話を交わす二人。片方は先ほどまで甲板に立っていた男
もう一人は岬の見える丘でに立っていた男。
「もうっ、先に行かないでってアレほど言ったのに」
「コレが予定外かい?ルイ?」
「あぁ、不本意ながらな」
「不本意って何ですか!こんなかわいい子がついてくるんですよ!お得じゃないですかってはじめまして。この人の知り合いですか?」
「知り合いですか?じゃねぇよ俺はこいつの旅連れだ。お嬢ちゃんこそ誰だい?」
「私はアリアンノ・カルノーです。帝立大学を今年ちゃんと卒業したんですからお嬢ちゃんじゃありません」
「あぁ、そうかい。んでこいつとはどういう?」
「ただアッチで夜盗に襲われたのを助けてやっただけだ」
「ほ〜珍しいことをするんだな。なんだ?好みか?」
「もう少し熟れたほうがいいな、何よりまな板は好みではない」
「なっ」
「それに、付きまとわれてほとほと困ってる。何とかしてくれ」
「いいねぇ、見た目が若いってのは。で、こいつのどこに惚れたんだ?」
「違います。ただ、少し珍しい魔法を使うのでそれを見せてもらいたいだけです!それに私は名乗ったんですからソッチも名乗ったらどうですか?」
「おっと失礼、俺はモンドってんだ。んでコッチはルイテルだ」
「おい」
「いいじゃねぇか減るもんじゃなし。それにどうせマトモに名乗っちゃいねぇんだろ?」
「必要がないからな」
船着場の荷役の喧騒の中、3人は奇妙な自己紹介を交わした。
それから時を待たずして、ルイテルとモンドは町へと向かう。それをアリアンノが追いかける。
ルイテル本人は不本意そうな顔をし、モンドは不適な笑みを浮かべながら。
二人は何も言わず、アリアンノが付いてくるのをただ黙っていた。
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