過去ログ - モバP「こうして僕の新婚生活は始まった」
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123:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:18:55.62 ID:qMigc3jZ0


  『この子はね―――の娘なんだ。
   今日はさ一緒に―――の試合を見ようと思ってね。ほら、挨拶して。
   もー駄目だよ―――ちゃん、そんな小さな声じゃ。大丈夫、怖くないよ!
以下略



124:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:22:46.82 ID:qMigc3jZ0
 ゆっくりと意識を覚醒させる。
眼前に迫る純白の天使が、僕の首を絞めようとしていた――慌ててその手を振り払う。

  「きゃっ、申し訳ありません。随分とうなされておいででしたので」

以下略



125:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:26:06.57 ID:qMigc3jZ0
  「お返しなんていりません。
   ですが、どうしてもとおっしゃるならば……お話ししてくれませんか?」

 壁時計を確認する。ラストオーダーまではまだ幾ばくかの余裕があるようだ。
トークタイムを注文し、店員を椅子に座らせた。
以下略



126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:31:41.12 ID:qMigc3jZ0
  「Pさんは、どうして1人になってしまったんですか?」

 見知らぬ店員は、身を乗り出し僕の瞳を覗き込んでくる。
まただ、違和感が拭えない。体調が回復しきっていないのか?

以下略



127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:35:44.26 ID:qMigc3jZ0
  「……」

 店員は辛抱強く、僕が口を開く事を待っている。
だから話した、僕の全てを。目線を合わせて逸らさずに。

以下略



128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:40:06.24 ID:qMigc3jZ0
 こうして僕の罪の告白は終わった。最後まで店員と目線を離す事は無く。
なんだ、こんなにも簡単な事だったのか。こんな事ならばもっと幸子と目線を合わせて話をしてあげればよかった。
だけど、もうそれは出来ない。僕の愛した幸子は僕の元を離れていった。

 「本当に愛していたんでしょうか?
以下略



129:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:46:38.14 ID:qMigc3jZ0
 そうかもしれない。僕は幸子の強さに憧れていた。
だから学んだ、幸子の交渉術を。立派な社長になりたくて。
幸子が喜んでくれると信じて。
僕が強くなりさえすれば、不幸なアイドルは現れないと信じて。

以下略



130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:52:52.39 ID:qMigc3jZ0
 泣く? いったい誰の為に泣けばよいのか……
幸子の為? 勇気ある少女の為? 僕の担当したアイドルの為?

  「そうやって誰かの為に走り続けて、Pさんは泣く事を……
   自分が誰なのかも忘れてしまったんですね」
以下略



131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:56:48.53 ID:qMigc3jZ0
 「魔法を……かけますね♪
  だからもう、御自分を傷付ける事だけは辞めてください」

 店員はカップの中身を口に含み、僕へ口付た。
白、白、白、口内に広がるは白い真珠。勇気ある少女が流した涙の味。
以下略



132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:03:25.70 ID:qMigc3jZ0
 「Pさんはアイドルを不幸にしてしまった事を、ずっと後悔されていたんですよね」

 プロデューサーになんてならなければよかった。そう思い続けていて……

 「Pさんは、立派なプロデューサーですよ。
以下略



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