過去ログ - モバP「こうして僕の新婚生活は始まった」
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127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:35:44.26 ID:qMigc3jZ0
  「……」

 店員は辛抱強く、僕が口を開く事を待っている。
だから話した、僕の全てを。目線を合わせて逸らさずに。

以下略



128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:40:06.24 ID:qMigc3jZ0
 こうして僕の罪の告白は終わった。最後まで店員と目線を離す事は無く。
なんだ、こんなにも簡単な事だったのか。こんな事ならばもっと幸子と目線を合わせて話をしてあげればよかった。
だけど、もうそれは出来ない。僕の愛した幸子は僕の元を離れていった。

 「本当に愛していたんでしょうか?
以下略



129:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:46:38.14 ID:qMigc3jZ0
 そうかもしれない。僕は幸子の強さに憧れていた。
だから学んだ、幸子の交渉術を。立派な社長になりたくて。
幸子が喜んでくれると信じて。
僕が強くなりさえすれば、不幸なアイドルは現れないと信じて。

以下略



130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:52:52.39 ID:qMigc3jZ0
 泣く? いったい誰の為に泣けばよいのか……
幸子の為? 勇気ある少女の為? 僕の担当したアイドルの為?

  「そうやって誰かの為に走り続けて、Pさんは泣く事を……
   自分が誰なのかも忘れてしまったんですね」
以下略



131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:56:48.53 ID:qMigc3jZ0
 「魔法を……かけますね♪
  だからもう、御自分を傷付ける事だけは辞めてください」

 店員はカップの中身を口に含み、僕へ口付た。
白、白、白、口内に広がるは白い真珠。勇気ある少女が流した涙の味。
以下略



132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:03:25.70 ID:qMigc3jZ0
 「Pさんはアイドルを不幸にしてしまった事を、ずっと後悔されていたんですよね」

 プロデューサーになんてならなければよかった。そう思い続けていて……

 「Pさんは、立派なプロデューサーですよ。
以下略



133:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:08:35.58 ID:qMigc3jZ0
 アイドルのオーディション控室、其処には様々な人種が存在する。
栄光を掴み歓喜するもの/吐瀉物にまみれ地べたへ這いつくばるもの/必死で担当アイドルを励ますもの……
そしてアイドルの付き人をする小さな女の子――彼女も其処に居たというのか?

 「あの日、Pさんの言葉はアイドルには届かなかったのかもしれません。
以下略



134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:14:12.32 ID:qMigc3jZ0
 矛盾する記憶。
見知らぬ店員。
勇気ある少女。
僕が恋した幸子。
背の高い店員。
以下略



135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:19:24.39 ID:qMigc3jZ0
 壁時計が鳴った。
時刻は24時、シンデレラの魔法は解ける。
だが僕の心はすっかり彼女に奪われていた。

  「もう、閉店です。ここからはメイドではありません。
以下略



136:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:23:56.28 ID:qMigc3jZ0
  「ファーストキスだったんですよ」

 さようなら 幸子 僕の恋した女性

 さようなら 僕の演じた 敏腕社長の仮面
以下略



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