過去ログ - モバP「こうして僕の新婚生活は始まった」
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72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:12:46.54 ID:qMigc3jZ0
  『気休めはよしてよ! アタシ、オーディションの最中に吐いちゃったんだよ!
   こんなゲロまみれのアイドルなんて、いったいどこの誰が応援してくれるっていうのさ!』

 社長業に精を出す度に、呪詛はより一層強くなる。
今では亡霊さながら、明確な形を取って眼前で僕を罵る。
以下略



73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:15:44.96 ID:qMigc3jZ0
幸子「そう……ですか……それがプロデューサーさんの御答えですか。
   い、いいですよ! 歌えますよ! それがプロデューサーさんの御望みでしたら!」

 そして僕は1日でも早く幸子をデビューさせようと焦るあまり、プロデューサー業を半ば放棄していた。
幸子へ、来週からルーキートレーナーさんの元で40日間の合宿へ参加するよう言いつける。
以下略



74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:19:12.06 ID:qMigc3jZ0
幸子「ちゃんとボクを送り届けるのもプロデューサーさんの仕事ですよ!」

 タクシー券を綴りで渡す。この頃にはだいぶお金の使い方を理解できるようになっていた。
古人曰く、奇貨居くべし。幸子には得難い才能がある。投資を惜しむべきではない。

以下略



75:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:22:40.25 ID:qMigc3jZ0
 知り合いから始め面識のない音楽家まで片っ端から辺りを付け、デモテープの選定にかかる。
幸子が歌うに相応しい曲を仕上げなければならない。
題材は既に決まっている。天使 これこそが幸子の翼だ。

 喜んでくれ幸子。
以下略



76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/26(金) 01:25:44.86 ID:N6g5NaTAO
淡々と投下する姿勢が好きです…


77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:26:35.91 ID:qMigc3jZ0
 僕だけが望む身勝手な夢に酔い痴れていると、視界の隅にまたもや亡霊が映り込む。

幸子「やっとボクを見てくれましたね。
   本当はプロデューサーさんが一番カワイイって言ってくれればいいんです!
   でもこれがプロデューサーさんの本当の願いだったんですね」
以下略



78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:29:42.11 ID:qMigc3jZ0
幸子「だったらこれはボクのワガママです。ボクがいなければアナタは1人になってしまうんですよね?
   でしたらアナタが1人になるとかわいそうだし、もうすこしここにいてあげますよ……ボクは優しいですね……」

 そう僕達はもはやとっくに抜け殻だったのだ。
かつては果たすべき願いを持ち、誇りある魂を持っていた。
以下略



79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:31:59.40 ID:qMigc3jZ0
幸子「ご飯とか……連れて行ってくれてもイイんですよ?」

 幸子はいったいどの様な思いで、あの日の言葉を口にしたのだろうか?
僕には何も分からない。
なぜならば……あの日は一度たりとも、幸子と目線を合わせて話などしてはいなかったのだから。
以下略



80:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:35:18.55 ID:qMigc3jZ0


  彼女は―――を妖精の洞窟へと導き

  そしてそこで苦しげに涙を零し、溜め息をついた
以下略



81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:38:04.64 ID:qMigc3jZ0


  「Pちゃん、広告を出すんだにぃ。
   にゅっとイチバンになるのー! うきゃー☆。ずっと1人で悩んでちゃ、めー!」

以下略



82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:40:42.69 ID:qMigc3jZ0
  「―――もね、メイドさんすゆまえは、ずっとお仕事探してたんだにぃ。
   いっぱいいっぱいお仕事して、―――はもーっと大人になるの!」

 幾つもの絶望の果てに突き付けられた、目を背ける事の出来ない真実。
僕はプロデューサーになんて、ならなければよかったのだ。
以下略



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