43: ◆auvPFY1.jw[saga sage]
2013/04/27(土) 11:34:31.31 ID:jHXJVv+b0
8月31日。
ぼくは早朝に出社し、ちひろさんと共に仕事を終えた。
…担当アイドルに、先に全てを話しておいた。
この礼は、トップアイドルで返す。
彼女は何も言わず、ぼくに微笑みかけてくれた。
それだけで十分だ。きっと、成功させてみせる。
一度ちひろさんと別れ、改めて待ち合わせをしていた。
ぼくも家で身支度を整え、細心の注意を払って家を出ていた。
ぼくは1時間も前に着いていたのだが、それでも彼女はそこにいた。
ああ、楽しみにしてくれていたのだろうか。
それは定かではないが、そう思うほかなかった。
ぼくは心からの笑顔で、彼女の隣に並び、声をかけた。
「すみません。お待たせしてしまって」
『いえ。私も、早く着いてしまったもので』
「今日は、いつも以上に似合っています」
『ふふっ…よかった。お気に入りですから』
4月には、このような関係になるなど、思いもしなかった。
ただ、普通に日々を過ごし、普通に生きていく。
そう思っていたのは、前のことだ。
今のぼくたちは、未来に向かって歩き出していた。
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