過去ログ - モバP「夏の上に夏を重ねて」
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51: ◆auvPFY1.jw[saga sage]
2013/04/27(土) 11:39:05.52 ID:jHXJVv+b0

それから3日後の金曜日は、彼女は嬉々とした表情で出社した。

ぼくは彼女と出かけたりなどしていない。それは、つまり。
ああ、考えるのはよそう。全ては彼女から。
新たな1歩を祝福するのだ。

考えが巡るのと同じ速さで、ぼくの残りの3日が過ぎ、当日になった。

ぼくは彼女とよく来ていたバーに腰をおろし、隣に座った。
彼女は申し訳なさそうな顔で佇んでいた。
わかっているのだろう。

けれど…それが、ぼくのけじめというものだ。

ぼくは、度数の強い酒を一気に飲み干し、グラスはからんと音を立てた。
それがぼくの心の現状を表すかのように、氷が揺れた。
確かに、ぼくは心が揺れている。

できることなら…ぼくは、彼女と、また。

違う。その感情は振り払わねばならない。
真実を知ったとしても、ぼくはいつも通りの顔で過ごす。
そう決めたはずだ。これは、祝福すべきことではないか。その通りだ。

ぼくは、口を開いた。




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