過去ログ - モバP「なぁ、凛」凛「・・・何?」
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176:kk ◆0TLs6hoSEg
2013/08/03(土) 23:48:46.30 ID:2Rri/92x0


「この一ヶ月半、お前らにはほぼ確実に成功すると思った仕事だけを回した。…安全牌だけを選んでな。
 お前のときみたく、急にライブしたり、CDを早い段階で売り出したりというようなことは一切しなかった」

確かにそうだ。ここのところの仕事は順風満帆で、目立つ失敗なんて、一度も―――

「凛はともかく、奈緒と加蓮には"失敗"をしてもらわないためにな。慎重に仕事を選んだよ」

「それも、今日の、ために…?」

「そうだ」

プロデューサーはそこで言葉を切った。

「お前たちには失敗をしてもらわなくちゃいけなかった。それも、とびきりでかい失敗を。
 かと言って、お客さんの前でやるわけにはいかない。こっちも商売だし、何よりお前たちにそんな姿はさらしてもらいたくない」

「でも、なんで失敗を…?」

「厳しさを分かって貰うため、としか言いようがない。凛はともかくだが、あいつら二人には凛に追いついて貰うくらい踏ん張って貰わなきゃならないんだ。
 そのための"失敗"なんだ。あいつらには奮起してもらわないといけない。俺の言葉なしでな。あいつらがどこまでわかってくれるかは分からんが…。
 それでも、お前と一緒のステージに立つための経験があまりに足りなすぎる。だから手段は荒かったが、こうした」

プロデューサーの言ってることはわかる。失敗は、何よりの経験になる。

私も、今までたくさんの失敗をしてきた。それでも、プロデューサーが失敗を予想していたことなんてなかったはず。
失敗しないようアドバイスをくれたし、それに応えられないときだけだ。失敗を重ねてきたのは。
今日だって、確かに予想された失敗ではあったかもしれないけど、プロデューサーは助けてくれた。
そこまで急がなきゃいけない理由があるのか、それとも何か別の理由があるのかはわからない。それでもこうなってしまった以上は、明日に向けてどうにかするしかない。


「でも、な」

とプロデューサーは再び喋りだす。




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