999:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/01(火) 11:30:32.34 ID:Yt2RSFXVo
「とか言って、プロデューサーって立場はだいぶ利用させて貰ってましたけどね? 男の影を遠ざけて、出来るだけ近くにいて間違いがないように牽制したりもして」
結局どっちなの。内心突っ込みをいれながら、顔が熱くなるのを抑えられなかった。
そっか。私がプロデューサーを手に入れようと必死だったのと同じように、プロデューサーも私を手に入れようと必死だったんだ。
「それがまさか、凛の方から告白してくるなんて……計画が全部台無しですよ…」
声が籠もる。頭を抱えたらしい。
「プロデューサー…」
自然と、声が出ていた。
「……」
プロデューサーが固まったまま、動かなくなる。
しまった、と思わず舌打ちをしてしまった。
「えっと、プロデューサー…?」
「うーん、むにゃむにゃ。すっかり寝てしまっていたようだ。事実無根の寝言を言っていたようだが、うるさくなかったか、凛?」
「は?」
すっくと立ち上がると、今までの酩酊ぶりが嘘みたいなきびきびした動作でテーブルを直し、荷物を纏めはじめる。
「仕事疲れだな、いかんな、アイドルに体調管理しろと言っておいて、俺がこのザマではな。はははは」
「それで誤魔化せてると思ってるの? だとしたら、ちょっとやばいよ、プロデューサーの頭の中」
「凛が何を言っているか、理解出来ないな。何しろ寝言の内容を覚えていないからな」
「だからさぁ」
「そうだ、ドラマのオファーが来ていてな。その内容をつい喋ってしまったかもしれないな。いやー実に良くできたフィクションだよな」
「聞いてよ、プロデューサー」
「済まないがその時間はないようだ。帰って見たいアニメがあるのでな。では!」
「聞け」
「……はい…」
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