998:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/01(火) 11:30:03.67 ID:Yt2RSFXVo
「いや、やりませんって。凛の魅力は全力疾走、悪く言えば両立って奴が苦手な不器用娘なんです。渡哲也級の不器用」
どんな例えなの。
「折角シンデレラガールになって、これからだってのに、全部台無しにするなんて絶対出来ませんよ」
だんだん声が小さくなる。鼻声になってるような気もするけど。
「アイドルとして輝くのは、あの子の夢なんだから」
「…………それを邪魔するなんて、やっちゃ駄目なんですよ」
…………。
しばらく、沈黙が続いた。
プロデューサーは、泣いてるようだった。
「あー! 畜生っ!!!」
だぁん!と、大きな音が響いた。
プロデューサーが、ソファの前にあるローテーブルを蹴ったみたい。
物に当たるところなんて見た事がなかったから、ちょっと驚いたよ。
でも、続けてプロデューサーが言った事に較べれば、大した事なかったかな。
「もう全部ワヤになっちまったから言うんですけどね、俺の方から、凛に告白したいな、なんて気持ちもあったんですよ」
頭が混乱して、考えがまとまらなくなる。
え、何それ。どういう事? 意味が分からないんだけど。
「あの子が、全力で駆け抜けて、いつかアイドルとしてのゴールに辿り着いた時、そこで初めて、あいつに好きだって言えたらな、って」
勿論、それまで凛にいい人が現れなければ、ですよ?
プロデューサーって立場を利用するみたいなのはフェアじゃないですし、大体俺じゃ凛に釣り合わないでしょ。トップアイドルに冴えないプロデューサー、美女と野獣ならぬ美女とウデムシですよ。歳も離れてるし。
私が反応しないのが気まずいのか、プロデューサーは一人で弁解を始める。
ところでウデムシって何?
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