10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/02(木) 11:51:50.85 ID:kADqiJRHo
照「足手まといになる。お前も行け、菫」
菫「駄目だそんなの」
照「私が負けるわけないだろ。現に半竜との死合いで生きてた。お前が私を信じていたかは知らないがな」
菫「念話を送ったとき、反応なかったから――」
咲「申し訳ありませんが、行かせるわけにはいきません」
ずるずるずる
巨弾槍が空けた大穴の淵から伸びてきた極太の蔓が、菫を飲み込もうとした。
ハギヨシ「剣の誓いを立てます。宮永照」
間を置かずに床を蹴り、蔓の大元を足を下ろすと踏みちぎる。
咲「――そうですか」
照「お前の相手は私だぞ」
殺気を纏わずふわりと跳び寄って、押した。
咲は抵抗しなかった。軽い体は踏みとどまることも魔法で薙ぐこともしない。全てを悟った表情で、照と視線をずらさず巨弾槍で貫かれた穴に仰向けで落ちていった。
照には逃げ出す選択肢もあった。
しかし、決着をつけねばならぬことも、同じ血を分けた姉妹として理解している。
宮永照を死地へ向かわせる意志は、騎士の名分でも一族の責任でもない。
照「弘世菫」
照が一歩踏み出し、何も無いところへ踏み入れ、
照「生きて帰れ」
消えていった。
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