3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/02(木) 11:42:51.88 ID:kADqiJRHo
ハギヨシ「衣様――!」
照「待て!」
ハギヨシ「あなたは後で殺します」
照「ならばそれまで、」
照はふいに近づいて、視線を一切狂わすことなく、
照「共闘しろ。敵は同じだ」
即死の間合いで言い放った。
信用を得られるかだなんてわからない。それでも、照はハギヨシの信念に命を賭けた。
殺し、殺され合った二人の戦士に信頼などと云う体のいい石橋ができるはずはない。
しかしそれ以上に、互いの心の臓をもぎとりあったからこそわかる、いわば共鳴という名の思考のシンクロがあった。
ハギヨシは震えた。
敵を欺くためここまでするのか、それとも本気で言っているのか。
冷静な判断を下せば、今この瞬間に空手のこいつを縊り殺す他ない。一度騙されれば二度目はないからだ。だが、照の目から放たれる意志は本物であり、欺瞞で満ちていたはずの心は揺り動かされた。
宮永照は勝利に拘る。故に第三者の排除を最優先した戦線協定を結べと言うのだ。その言葉が真意だろうが、虚偽だろうがおかしくはない。
照の思惑が掴めねば、どちらにしても彼女の任務に対する思想と矛盾はしていなかった。
一瞬の思考迷路、
ハギヨシ「いいでしょう」
ハギヨシは照の眼を信じた。
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