過去ログ - 40代目葛葉ライドウ「成すべきことがある」
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7: ◆Hw7XKfELws[saga]
2013/05/06(月) 05:20:47.05 ID:bWxUtwLMo
【センター 20F BAR】


ゴウト『いたか?』

ライドウ「ああ。多分あれだ」


入口に足を踏み入れてすぐにそれらしき背中が見つかった。

パーカーのフードを被った頭がゴウトと私の声に反応してくるりとこちらを振り向く。

フードの下に僅かに見える顔とタトゥーを見れば、それが奴だと確信に変わるまで時間はかからなかった。


ライドウ「待たせたか」


その問いに無言で軽く首を振る、その拍子にフードが落ちそうになったのを顔にあるのと同じようなタトゥーのある手で抑えるのが見えた。

……

私も決して口数が多い方では無いし感情を表に出すのも得意では無いのだが、こいつはどうやら私のそれ以上のようで、いまいち何を考えているのか解らないところがある。

今もフードのせいで表情がよく見えない事もあって、本当のところは待ちくたびれて怒っているのかもしれない(無言の返事はその所為)と妙に勘繰ってしまっているのだが、果たしてどうなのか。

もしそうなら、早いところ謝った方がいいだろうと思っていたところで奴はマッカを払ってカウンターを離れた。

払った金額がもうすぐ五桁というところだったので相当飲んでいたと思われる。

それはイコール、それだけこの場所にいた事を示している訳になるのだが……。

それだけ飲んだ酒に酔っている風にもまったく見えないし、……やはりよく解らない。


「結構様になってるね、その姿」


BARを出たところでのようやく聞こえた第一声がそれだった。

思いがけないその言葉に少々面を食らってると、奴は不思議そうに軽く首を傾げる素振りを見せる。


ライドウ「あ、ああ……いや。思ったよりも時間がかかってしまって、待たせた事を怒っているのではないのかと」

「別に」


さっきと同じように首を横に振り、落ちそうになるフードを手で押さえる。

その顔が無表情でどうしても感情が読み取れないのはいうまでもない。


ライドウ「……。それならいいんだ、人修羅」



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