過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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201: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/05/21(火) 21:13:57.73 ID:lpRj6DCK0

クリスマス。
どこぞの国では性夜(笑)などと称されるイベントだが、ここバチカンでは宗教的に立派で重要な催し事である。
フィアンマは適度に仕事を片付け、適度に仕事を押し付け、やるべきことを終えた。
儀式というものは金がかかり、手間がかかり、得るものの少ないことばかりである。
魔術と違い短縮出来ないのが面倒だ、とぼんやりと思いながら、フィアンマはゆっくりと歩く。
はあ、と吐きだした息はどこまでも真っ白で、晒された手がかじかんでいる。

「……、」

こんな右手などなくなれば良い。

ふと、そんな昏い想いが首をもたげた。
待ち合わせ場所の細い時計塔に寄りかかり、フィアンマは空を見やった。
雪が降ってきそうな空模様だが、当然、何も見えない。
術式によって現在時刻を算出してみると、待ち合わせ時間ちょうど。

「……は、」

彼は来る。
すっぽかしたりしない。
そう無条件で信じられる程の実績が、彼女達の間にはある。

「今日は冷えるな…」

フィアンマ以外にも彼氏や家族の迎えを待つ少女は多くおり。
各々、そわそわとしながら待ち、或いは届いた連絡の内容に落胆したりしている。


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