過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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513: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/10(月) 19:55:36.35 ID:WfX50zA50

そうこうしている間に、男の一人が近寄ってくる。
ホルダーには拳銃が収まっているし、手には機関銃を持っていた。
どのようにして持ち込んだのかは、まったくもって不明。
が、一つだけわかることがある。

彼らは魔術師だ。

拳銃を使う魔術師は非常に珍しい。
つまり、魔術を武器としての一つとしてしか解釈していないのだろう。
銃のささっているホルダーには特殊な文字が記されている。
それは所謂ルーン文字で、魔力を流せば爆発するものだった。
拳銃の弾が完全に切れたら爆弾として使用するつもりなのだろう。
魔力を流し込むことで足を吹っ飛ばしてやろうかと思うアウレオルスだったが、手を伸ばしても触れられない絶妙な位置にある。

「おい、手を挙げろ」
「……、」

仕方なしに手を挙げるアウレオルスだったが、眼光は鋭く。
せめて態度だけは毅然として彼女を守ろうとする彼だったが。

「……触るな」

寝起きながらも、アウレオルス以外の男の手だと感知したフィアンマが、挑発的に言う。
その態度が気に障ったのか、男は乱暴に彼女の身体を引きずり上げた。
拳銃を頭に突きつけ、眉を寄せる。
それから、何か良いことでも思いついたかのようにニヤリと笑った。

「おい、女。見せしめにテメェから死ぬか?」
「………」
「ッ、」

アウレオルスが動いた。
彼がフィアンマを取り返す前に男が一歩下がり、アウレオルスの腹部に膝蹴りを強く入れる。
元より体育会系でもなければ格闘術にも長けぬアウレオルスは、苦痛に息を吐きだし、力なく項垂れた。
彼女はさながら魔女裁判で有罪と認められた魔女の如く、男に引っ張られ、前の方へ連れて行かれる。


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