3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 18:04:08.72 ID:CD2d0Fie0
そう考えていた俺が彼女と初めて挨拶以外の会話をしたのは、4月下旬のことだった。
ある休日の午前10時頃、学校もバイトもないので正午まで布団にへばりつこうと考えていた俺の安眠を1つのインターフォンが妨げた。
宅配便だった。親かららしい。
「おっ、イチゴか」
業者から受け取ったダンボールを開けると、中からパックに詰められたイチゴが顔を出した。
収穫からそこまで経っていないようで、赤々とした果実が食欲をそそる。
……それにしても随分と量が多い。
ダンボールから出してみると、全部で24パック入っていた。
どう考えても俺一人では食べきれない量だ。
……あ、そうだ。
ご近所さんにお裾分けしよう。
アパートに住んでいるのは俺を除いて7世帯。
3パックくらいずつ配れば丁度良い量になるだろう。
俺は冷凍食品と送られてきたばかりのイチゴで軽く朝食を済ますと、最低限の身だしなみを整えて部屋を出た。
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