4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 18:06:59.02 ID:CD2d0Fie0
「わざわざすまんねぇ」
「いえいえ」
にこやかに礼を言う中年男性に一礼すると、俺は6軒目のお宅を後にした。
幸いにも留守のお宅はなく、18パックのイチゴを滞りなく配ることができた。
そういうわけで、次が最後のお宅なのだが――
「……如月さんか」
俺は一番遠い管理人さんの部屋から自分の部屋まで戻る順番に回っていたため、最後は自分の部屋の手前、つまり如月さんの部屋だった。
正直な話、気まずい。
ここまでは皆、何度かちょっとした世間話をしたことがある人だったので、お裾分けも自然にできたのだが。
挨拶以外の会話をしたことがない如月さんに突然お裾分けというのは、なぜかは分からないが何だか気が引けた。
彼女のご両親だって、見たことさえないのだ。
253Res/121.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。