過去ログ - 桃子「桃が咲くまで」春「春を待てない」【咲SS】
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105: ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/06/23(日) 18:08:23.38 ID:9PKj3gdW0

「………やりたいことのため、か」

どうしてまたこんな気持ちになるんだろう
もう、諦めたはずなのに

やりたいこと――先輩と、対抗戦に出たかった

そのために、何かできたんじゃないかって
こんな美味しくないタコスでも、人の心を動かすことができたのに
私は何もせずに諦めてしまったんじゃないかって…

「モモ」

出し物が決まってからもうつむいて座ったままの私に、春が声をかけてきた
その手には、例のごとく黒糖

「お口直し」
「ありがとう…」

とりあえず黒糖を口に放り込む
甘い香りが口の中に広がった

「やっぱり黒糖が最強」
「最強議論はキリがないっすよ…」

そもそも、食べ物に対して強い弱いって議論はおかしいと思うけど…
春は、私を見て言う

「…部活、大変なの?」
「どうしてそんなこと聞くんすか?」
「助っ人いないなら、まだ間に合うから」
「え?」

どうして助っ人の話になるんだろう…

よくよく聞くと、蒲原部長が助っ人を探しているらしく、人数を余らせているであろう部活の部長に声をかけているらしい
書道部にも声をかけてそれが春の耳に入ったらしい

「なんでっすか、対抗戦には出ないんじゃ…」
「出ないの?」
「先輩は出ないって言ってたのに」
「……その先輩が出なくても、演劇部3人と助っ人2人なら出られる」

……私は助っ人の話なんて知らない
当然、先輩が出るとも思えない

なら、部長とかおりん先輩とむっきー先輩の3人で出ようとしているんだ…

どれだけ先輩が反対しても、部長を含む3人と助っ人2人が揃っていれば対抗戦には出られる
私が知らないのは、たぶん私に言えばすぐに先輩に伝わるからだろう

…まだ、可能性は残されているんだろうか
やりたことを、やるために


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